【合併買収の件】『韓進KAL』に切り込む『KCGI』。有償増資を止めてやる!

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韓国『大韓航空』と『アシアナ航空』の買収合併の件ですが、『産業銀行』の絵図では困る、という企業が反対に動いています。筆頭は『KCGI』(Korea Corporate Governace Improvement)です。

まず李東杰(イ・ドンゴル)『産業銀行』会長は、2020年11月16日に、

『産業銀行』が8,000億ウォンを投資するのは、趙源泰(チョ・ウォンテ)『韓進KAL』会長の経営権を保護するためではない

旨の発言を行いました。なぜ、このように発言したのかというと、『KCGI』など趙会長と対立しているグループが『産業銀行』のプランに反対しているからです。

『KCGI』は私募ファンドの運用会社ですが、『韓進KAL』の株式を「9%」保有する大株主です。

日本でも有名になった「ナッツリターン事件」などで世間から袋だたきにあった趙会長の一族は『韓進KAL』の約29%の株式を保有しているとされます。この『韓進KAL』の下に『大韓航空』『ジンエアー』など企業がぶら下がっています。

『KCGI』は趙会長一族の支配権を弱めるべく、株式を取得し、この財閥系企業を切り崩してきました。ところが、今回の買収スキームは趙会長の経営権を強めるために行っているように見える、それには反対だ、というわけです。

上掲の『産業銀行』の李会長の発言は「そんなことのためにやってんじゃねーよ!」という意味です。

しかし、すでに『KCGI』は『韓進KAL』の第三者割当有償増資を阻止すべく、「新株発行禁止仮処分」の申請を行っています。11月25日にはソウル中央地裁でこれについての最初の審問手続きがあります。

ここで「新株発行が差し止められる」と、資金スキームは練り直しです。

なにせ三権分立で司法は独立していますから、政府に忖度しない判断が出るかもしれません。もちろんこれは皮肉です。

(吉田ハンチング@dcp)

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