朴槿恵大統領の退陣を求めるデモが盛大に行われるなど、韓国国内が大もめになっています。そんな中、京郷新聞が11月25日「最近の政治・社会的状況が1997年のアジア通貨危機直前を連想さえるほど悪化している」という記事を掲載しました。
この記事の中で紹介されているのは、消費者心理指数(CCSI)という指標です。韓国の中央銀行である韓国銀行(世界でもまれに見るヘンな銀行なんですよ)の報告書によると、11月のCSIが10月から6.1ポイント下落して「94.2」になった、というのです。
CCSIはConsumer Confidence Sentiment Indexの略で、消費者マインドを指標化したもの。別に、消費者信頼感指数(CCI:Consumer Confidence Indexの略)という指標がありますが、CCSIはあまり見たことがないという人が多いかもしれませんね。
韓国でこの数字が100を割ったのは6月以来で、この低水準は韓国を金融危機が襲った2009年4月に記録した「94.2」以来のことです。CCSIが100を割っているというのは、それまでと比べて消費者が経済状況を悲観的に見ているということです。
消費者のマインドは下がっているようですが、その国が破綻するかどうかを見るには、より良い指標があります。それは国債のCDSスプレッドです。韓国のCDSスプレッドは、2016年11月25日現在で「51Bp」となっています。
確かにいろいろ危ない状況ではあるでしょうが、すぐ破綻! というわけではないようです。
(高橋モータース@dcp)