韓国の外貨準備は小幅減少です。
2021年02月03日、『韓国銀行』は2021年01月末時点の外貨準備高を以下のように発表しました。
外貨準備高:4,427億ドル(約46兆4,614億円)※1
(前月比:4億ドル減少)
<<内訳>>
⇒Securities 4,046億ドル(約42兆4,628億円)
(証券類)
前月比:53億ドル減少
⇒Deposits 250億ドル(約2兆6,238億円)
(預金)
前月比:47億ドル増加
⇒SDRs 36億ドル(約3,778億円)
(IMFのSDR(特別引出権))
前月比:2億ドル増加
⇒IMF position 48億ドル(約5,038億円)
(IMFリザーブポジション)
前月比:増減なし
⇒Gold 48億ドル(約5,038億円)
(金)
前月比:増減なし
※1円換算は2021年02月03日「1ドル=104.95円」のレートで算出
当月はSecurities(証券類)が53億ドル減少し、現金たるDeposits(預金)が47億ドル増加しました。外貨準備が4億ドル減少した理由について、『韓国銀行』は、
と説明しています。
2016年01月からの外貨準備、Securities(証券類)、Deposits(預金)の推移は以下のようになります(Deposits(預金)だけ右軸目盛り)。
前月はDeposits(預金)がドルの流動性が懸念された2020年01月と同水準まで下落していました。当月は47億ドル流動性を確保したことになります。恐らくこのレベルでは危機が来た場合、ドルは足りません。
『韓国銀行』の発表を見てみると、「日韓通貨スワップを結ぶべき」と韓国で声高に叫ばれた2020年02月、03月、Deposits(預金)は現在の「250億ドル」よりも多かったのです。
2020年03月末:317億ドル
03月19日にはアメリカ合衆国FED(Federal Reserve Systemの略称:連邦準備制度)とのスワップラインが結ばれましたので、03月末の外貨準備は考えないとしても、Deposits(預金)が「271億ドル」あってもドボンが懸念される状況になるのです。
つまり、韓国の外貨準備のDeposits(預金)は、公表されている数字よりももっと多くないと危機には対応できないと考えられます。
(柏ケミカル@dcp)