ソウル回生裁判所の法定管理が開始されるまでの期限が02月28日と迫っている韓国『双竜自動車』。韓国メディアでもどうなるのかと報道が出ていますが……まあ混沌としています。
「Pプラン」の提出延期!
そもそも事実上破綻しており、「Pプラン」(Pre-packaged Plan)などと称しているものも、
②アメリカ合衆国『HAAHオートモーティブ・ホールディングス』(新オーナー候補)の増資を確定する
③債権団の半分以上が計画に賛同する
のどれもクリアしておりません。
その証拠に「02月末にはPプランを裁判所に提出する」だったのが、「2021年03月初め~中旬」に延期されました。交渉が進んでいないからこうなります。
『双竜自動車』は中国自動車より上という自信があるようです
繰り返しになりますが、『HAAHオートモーティブ・ホールディングス』は合衆国で主に中国産自動車を販売する輸入販売会社で、2014年にできたばかりの企業です。売上はわずか年間1,800万ドル(約19億円:2019年)ほどしかありません。
『HAAHオートモーティブ・ホールディングス』が出す(といわれている)のは「2億5,800万ドル」に過ぎませんが、なぜこんな小さな会社が『双竜自動車』を買おうというのでしょうか。
売上が1,800万ドルしかないのに2.6億ドルの投資は非常な重荷です。『双竜自動車』に本当にそんな価値がるあるのでしょうか?
この素朴な疑問に対して、韓国メディア『マネートゥデイ』の記事に驚くべき推測が出ています。
インドの『マヒンドラ&マヒンドラ』さえ正常化を放棄した中で『HAAH』が手を差し出したのは、『双竜自動車』の製品が「合衆国市場で年間10万台以上販売できる程度の競争力がある」と見たからだと言われている。
『HAAH』はこれまで、合衆国市場だけで、中国の内燃機関車を毎月1,000〜2,000台販売した。
業界関係者は「『双竜自動車』より競争力が落ちる中国自動車を毎月2,000台売れるということが、逆算すると『双竜自動車』の自動車なら年間10万台以上の販売がでできるのではないか、という計算が『HAAH』内部であったものと見られる」と説明した。
(後略)
韓国メディアなので中国産自動車よりも韓国『双竜自動車』産の製品の方が上だという話になっていますし、どの業界関係者が言ったのか分かりませんが「『双竜自動車』の製品が合衆国市場で10万台売れると見た」ことになっています。
何度もご紹介していますが、交渉がまとまらず01月終盤に『HAAH』の関係者は合衆国へ引き上げた――のが事実です。
まだ『HAAH』が資金を投じたがっている、としているのは『双竜自動車』関係者と韓国メディアだけです。このウラは取れていません。ですので、『双竜自動車』がまだ生き残る目があるという話も、やはり『双竜自動車』と韓国メディアが言っているだけなのです。
もちろん可能性は0ではありませんが、どこまで本当でしょうか。結果は1カ月もたたないうちに判明するはずです。
(吉田ハンチング@dcp)