もう1年以上も前に起こった事件ですので、覚えていらっしゃる人は少ないかもしれません。
2019年07月21日、韓国『アシアナ航空』の旅客機(ソウル行き171便:エアバスA321)が日本・那覇空港で管制官の指示を聞かず、滑走路に誤って進入するという事件が起こりました。
『アシアナ航空』のパイロットは、「滑走路の手前で待機」という管制官の指示に対応せず、滑走路に進入。着陸しようとしていた『日本トランスオーシャン航空』の機体は、那覇空港まで3.7kmの地点で高度を上げて着陸をやり直しました。
これは「重大なインシデント」とされ、2020年01月21日に日本の運輸安全委員会は、
『アシアナ航空』のパイロットが「滑走路の手前で待機」を「滑走路に入って待機せよ」と勘違いしていた。
『アシアナ航空』の規定では管制官の指示があった場合には機長と副操縦士が相互確認をすると定められているが、順守していなかった。
という調査結果を公表しています。
で、韓国側の対応です。2021年03月12日、韓国の国土交通部は『アシアナ航空』に対して、上記事件の張本人であるA機長に資格停止30日の処分を下しました。
『アシアナ航空』に対する処分はこれだけではなく、航空機エンジン部品の修理手順を違反した件で追徴金4億ウォンを課されました。
また、韓国のLCC『ティーウェイ航空』には運航規定違反で課徴金4億ウォンが課されています。
これは、2019年10月27日、バンコク空港からの離陸滑走中に緊急停止、制限速度を超えた状態で緊急停止を試みたのです。この機長も資格停止30日処分となりました。
韓国の航空会社の行状と処分をご紹介しました。
(松田ステンレス@dcp)