ついに「中国からの輸入品目約5,000億ドル分に関税を賦課してやる」などと言い出したアメリカ・トランプ大統領。金融政策担当のFRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)も脅すなど、その脅迫は留まるところを知りません。
ホワイトハウスもさすがにFRBへの不満はまずいと考えたのでしょう、07月21日になって、ムニューシン財務長官は「トランプ大統領はFRBに圧力を掛けるつもりはなかった」「大統領はFRBの独立性を支持している」「大統領は為替介入をしようとしていない」などと弁明を連発。その上「強いドルが国益にかなう」などどだめ押し。
このような発言は全く信用できません。トランプ大統領自身は、
・FRBに圧力をかけたい(FRBの独立性なんかどうでもいい)
・為替介入を行いたい
という考えを持っているのです。そうでなければ、昨日までのような発言が出るわけはありません。また、元安が進行していることについても、トランプ師匠は目を光らせています。せっかく中国からの輸入品に関税を追加しても、急激な元安が進行すると関税賦課の効果が薄まってしまうからです。「中国が為替操作を行っていないかを調査している」なんて発言がありましたが、中国が思うように万歳しないので圧力を掛けているのです。中国が沈黙を守るほど、アメリカがヒステリックになっていくように見えますね。
(柏ケミカル@dcp)