韓国「ソウル地下鉄」赤字の雪だるま。純損失「2倍」になった

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これもコロナ禍で人が外出を控えたためでしょう。韓国ソウルの地下鉄を運営する『ソウル交通公社』は、ただでさえ赤字で経営が危ないのに、2020年はこれに拍車がかかって決算がひどい結果になっています。

以下の当期純利益の推移をご覧ください。

『ソウル交通公社』
2017年:-5,254億ウォン
2018年:-5,389億ウォン
2019年:-5,865億ウォン
2020年:-1兆954億ウォン

マイナスですので純損失ですが、このとおり赤字を積み上げております。2020年には損失が前年に比べてほぼ2倍の規模に膨れあがりました。

これは先にご紹介したとおり、以下のように適切な運賃を設定していないからです。

ソウル地下鉄
旅客1人当たりのコスト:2,061ウォン
旅客1人当たりの売上:1,250ウォン
旅客1人当たりの損失:-811ウォン

お客さんをひとり運ぶたびに損失が拡大するという、世にもあほらしい構造になっているのです。また、「65歳以上の乗客無料」というサービスを行っており、これで年間数千億ウォンが失われているといわれています。

韓国では鉄道運賃が安いなんて話を聞きます。韓国の地下鉄の運賃レベルはイギリス・ロンドンの50%程度と見積もられており、激安なのですが、なんのことはない赤字でサービスしているからです。

確かに国(地方自治体)が赤字を補てんして国民にサービスするというのも一つの考え方ですが、これがいつまで続くのか、という話です。

解決策は簡単で、運賃を適正な価格に上げればいいのですが、国民の矢面に立ちたくないため、どの政治家も本腰を入れないというのがこれまででした。このように韓国では地下鉄に携わる公社も赤字で首が回らないのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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