米連邦準備理事会(FRB)は12月14日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラル・ファンド(FFという略称で呼びます)金利を引き上げ、0.50%-0.75%を目標とすることを決定しました。金利引き上げは予想されたことでしたので、市場では特に波乱はありませんでした(米短期債と株安となりましたが)。しかし、2017年の利上げのスピードが加速するのではないか、という予測が出ています。
FOMCの声明を見ますと、アメリカの景気回復は底堅く、市場ベースにおけるインフレ期待が大幅に上昇した、としています。このアメリカの金融政策の根幹を担っているFOMCは、どうもトランプ次期大統領について懸念しているようで「次期大統領の経済政策がどのようになるのか不透明」とあります。
さて日本なのですが、これがまだ「マイナス金利政策」からの脱却がおぼつかない状況です。金利を上げるなんてことがおいそれとできない事態になっています(別記事で詳述します)。ですので、アメリカと日本の金利差が大きくなり、つまりは資金がアメリカに流入し続けることが常態化する可能性があります。
お金は金利の高いところへ流れますからね。日本だけではなく、世界各国の資金がアメリカに加速度的に流入することになるでしょう。そうなると日本だけでなく世界各国の株式市場で株安が進行することになるかもしれません。お金に国境はない、といわれます。さて、日本は大丈夫でしょうか!?
(吉田ハンチング@dcp)