韓国の海運協会が政府と金融当局に「助けてくれ」と悲鳴

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韓国のいわゆる「物流大乱」の件です。船便・コンテナ不足で大変に困っているところに韓国海運最大手『HMM』の海上労働組合がストライキを決行しそうになっています。

最大手にして韓国唯一の遠洋コンテナ運輸会社といえます

わざとやっているんじゃないのか、というぐらいバッドタイミングなのですが、『HMM』海上労組は、スイス海運会社『MSC』が給与を2倍だしてくれるので、もし『HMM』が要求を飲まなければ全員で辞表を提出すると脅しています。

先にご紹介したとおり、労組員による賛否という票は賛成多数で可決。ストライキはいつでも実行できますが、とりあえず2021年09月01日以降の決行になるとのこと。

『HMM』も弱っていますが、業界を取りまとめている『韓国海運協会』は困り切っています。

なにせ国全体で輸出のピンチですから、最大手『HMM』の船が動かなくったら大問題です(ストライキを決行するのは海上労組員で船の運行を実際に行う人です)。

2021年08月25日、同協会は声明を出しました。韓国政府と金融当局に助けを求める内容です。

⇒参照・引用元:『韓国海運協会』公式サイト「海運協会、HMM労使の賃金交渉に関連声明を発表」

上掲声明の最後に以下のような悲鳴があります。

(前略)
これに関連し、韓国の海運協会キム・ヨウンム常勤副会長は、「輸出入物流の大乱で、私たちの経済が困難な状況で『HMM』労使双方はもちろん、政府当局金融当局にも、国内唯一の遠洋運輸企業が輸出入荷主と国家経済のために本来の任務を果たせるよう助けてくださることを要請申し上げる」とし、(後略)

データ引用元は同上

真剣なSOSです。

ただ、政府にしても、金融当局にしても、民間企業の労使交渉にほいほい顔を突っ込むわけにはいきません。「自分たちでまずなんとかしてくれよ」というのが本音ではないでしょうか。

ストライキが本当に行われたら、少なくともその期間は船のオペレーションが止まることになるでしょう。本件の行方にご注目ください。

(吉田ハンチング@dcp)

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