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「テスラは日本より韓国を選ぶ!」という妄想を韓国メディアが報じる

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韓国メディアでは、時に記者の思いが強烈に出た記事が紙面に出ることがあります。関西の方なら「それはお前の気持ちやん!」などと突っ込むかもしれません。

2020年07月09日『朝鮮日報』に「テスラの電気自動車工場、日本よりも韓国に来るしかない理由」という、その種の記事が出ました。

書き手は「チェ・ウォンソク記者」となっていますが、あまりにもアレで面白いですのでご紹介します。

マスクCEOは「中国以外のアジアで」とtweet

時価総額が『トヨタ』を超えたとして話題になった、アメリカ合衆国の電気自動車メーカー『テスラ』。新型コロナウイルス騒動で自動車メーカーが苦労する中、『テスラ』の評価はまさに爆上げといっていい状況です。

『テスラ』のイーロン・マスクCEOは「中国以外のアジアに自社工場を造るかもしれない」と発言しています。

ただし、これはTwitterでのこと。

「@spaceguy_24」さんの

Will you expand @Tesla mega factories in Asia outside China?

アジアで中国以外の場所にテスラの工場(ギガ・ファクトリー)を造る予定はありますか?

という質問に以下のように答えています。

Yeah, but first we need to finish Giga Berlin and a second US Giga to serve eastern half of North America

ええ。でもまずはベルリンの工場と合衆国の二番目の工場を完成させるのが先ですね。北米の東半分に製品を提供するためのものですから。

⇒参照・引用元:Twitter『Elon Musk』2020年07月06日-03:33

このマスクCEOのtweetを紹介しながら、チェ・ウォンソク記者は同記事内で、

テスラのギガ・ファクトリーは韓国に建設されるに違いない

と書いているのです。

『テスラ』が韓国に工場を建設するに違いない理由とは?

チェ記者が韓国に建設されるに違いないとしている理由は以下です。

(前略)
すなわち、マスクは市場が大きいところ、これからもっと大きく成長するところ、そして何よりも、その市場の内部に既に強力な競争相手がいる場所を好むということです。

強力な競争相手があるところ果敢に飛び込んで勝負を挑むことは、現在建設中のドイツのベルリン工場の事例で分かっています。

もう一度考えてみましょう。『テスラ』はなぜ韓国に工場を建てる可能性が高いでしょうか? はい、市場です
(後略)

⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「テスラの電気自動車工場、日本よりも韓国に来るしかない理由」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)

赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)

韓国には電気自動車の潜在的市場があって、しかも競争相手がいる。マスクCEOなら韓国を選ぶだろうというのです。

しかし、韓国の自動車市場は世界第11位です(2018年:データ出典は以下のランキングと同じ)。市場規模を考えるなら、韓国に工場を建設するわけはありません。

<<国別新車登録・販売台数のTop10>>

第1位 中国
第2位 アメリカ合衆国
第3位 日本
第4位 インド
第5位 ドイツ
第6位 イギリス
第7位 フランス
第8位 ブラジル
第9位 イタリア
第10位 カナダ

=============
第11位 韓国
=============

⇒参照・引用元:『JETRO』「2018年主要国の自動車生産・販売動向」p.3
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/0e700c4307f7b53f/20190018.pdf

中国以外のアジア」で、さらに(韓国の人は日本が選ばれるのがイヤでしょうから)日本以外となると――普通に考えれば「インド」でしょう。

いや、だから韓国を避けるんだってば!

チェ記者は韓国に工場を建設するリスクもあるが、しかしマスクCEOならそれを乗り越えるだろう、と述べています。

(前略)
もちろん、韓国の場合、労組問題などが浮き彫りになることがあるが、この部分は、事前に政府・自治体・社内調整を通じて、新しい取り組みを行うことが全く不可能ではありません

また、これまでいろいろな種類のとんでもない難題を突破して生き残ったイーロン・マスクの事業手腕が発揮されることがあるのではないか、ということです。

つまり、労組が怖くて巨大なビジネスチャンスを放置するのか、それとももう一度困難な課題を取り組むのかは、完全に企業家の能力と判断にかかっています。
(後略)

チェ記者は、韓国企業がどんどん韓国を見捨てて海外進出している理由、すなわち、

賃金の高さ
(しかも異常なスピードで最低賃金が上昇する)

労働組合が暴力的かつ経営側に協力しない

左派政権が遡及的な無茶な法律適用までして企業を痛めつける

をまるで大したことではないように書いています。これらは決して挑戦しがいのある課題などではありません。

チェ記者は、まるでこのようなリスクがあるからこそ「テスラはくる!」という書きぶりですが、普通は逆でしょう。

このようなリスクがあれば、誰がCEOだろうと「韓国に工場建設などしない」でしょう。

(柏ケミカル@dcp)

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