「お金が返ってこないなぁ」という話です。
破綻して法定管理下に入り、現在売却先を見つける最中の韓国LCC(格安航空会社)『イースター航空』。
2021年10月03日、同社はソウル回生裁判所(倒産案件ばかり引き受ける地方裁判所)に再生計画書を提出しました。Money1でも先にご紹介したとおり、精算価値よりも再生価値の方が低いと見積もられたにもかかわらず、なぜか再生手続きが進んでおります。
この計画書によれば、確定した債権者へ弁済しなければならないお金が1,603億ウォンあります。
買収予定の企業から700億ウォンが入ってきます。従業員への給与未払い・管理人報酬を含めた公的な債権への弁済が優先されるので、これに542億ウォン支払います(弁済します)。
残った158億ウォンのうち、98億ウォンは未確定の債権への弁済に留保。「158億ウォン – 98億ウォン」で「59億ウォン」が確定した債権者の弁済に充てられます。
つまり、1,603億ウォンを貸した債権者の皆さんは59億ウォンしか返ってきません。
弁済率はわずかに「3.68%」に過ぎません。
また、航空機リース会社などへの未確定の債権が約2,600億ウォンと推算されています。弁済資金は「98億ウォン」しか残っていませんので、弁済率は上記とほぼ同じになります。
つまり、『イースター航空』にお金を貸した皆さんは「3.68%」しか返してもらえないというわけです。
「お金が返ってこない」ですねぇ。
(吉田ハンチング@dcp)