小ネタかもしれませんが、興味深い報道が出ていますのでご紹介します。
2021年11月01日の韓国メディア『ChosunBiz』の記事によると、行政安全部傘下の政府庁舎管理本部が「全国の政府庁舎で運営中の電気自動車用充電器」について調べました。
すると……。
(前略)91基の電気自動車充電器のうち、計39基が使用率が低調なため運営されていないことが分かった。
莫大な予算が投入されたが、充電器10基中4基以上の割合で停止しているのだ。
政府がグリーンニューディルの一環として数兆ウォンの予算を取って電気自動車や充電器の普及にスピードを上げるという方針とは反対の状況だ。
⇒参照・引用元:『ChosunBiz』「【独占】文政府『炭素中立』は無駄? 政府庁舎電気自動車充電器、10個中で4個が『運営中断』」
91基中の39基の充電器が動作しなくなっています。グリーンニューディール政策を推進している政府の庁舎での話ですから、確かにあまり体面は良くありません。
なぜ、こんなことになっているかというと、電気自動車用の充電器を増設はしたものの、管理コスト(業務委託費)が予想を上回ってかかり、運営すればするほど赤字が膨らむことが分かったからです。
例えば、急速充電器46基を導入したうち、25基の稼働が止まっています。理由は、以下のように赤字になるからです。
維持管理委託費:30~50万ウォン
そもそもの利用数がまだ少なく、1基当たり10万ウォンしか収益がないのに、維持費が収益の3~5倍かかるという、世にもあほらしいことになっています。
これでは「急速充電器」でなく「お金まき器」です。
「-20~40万ウォンの赤字」×「充電器の数」が赤字額なので、そりゃ充電器の数を少なくします。
⇒参照・引用元:『ChosunBiz』「【独占】文政府『炭素中立』は無駄? 政府庁舎電気自動車充電器、10個中で4個が『運営中断』」
EVの売れ行き好調、EVのインフラを整備などと唱えていますが、その先頭に立つべき、政府庁舎でこのような事態に陥っているのです。
韓国はクリーンエネルギー政策を主導する文在寅大統領によって、のっぴきならない方向へ全速力で走っていっています。足元をよく見ないと、(どうせ着きませんが)目的地の前にすっ転ぶのではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)