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韓国「日韓通貨スワップは中国との通貨スワップよりマシ」ドルに換えやすいから

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韓国・延世大学の成太胤(ソン・テユン)教授は、韓国メディアに「通貨スワップ」関連の話題でよく登場する方です。

過去記事を当たっていて、大変に面白い、成太胤(ソン・テユン)教授のご高説を見つけましたのでご紹介します。

「韓国、合衆国・日本とは通貨スワップ延長なしで終わって……中国とは3年延長、本当に役に立つのか」というテーマで、記事の日付は2017年11月08日です。

韓国が通貨危機になったときに中国との「通貨スワップ」は役立つのか――について論じていらっしゃいます。

成太胤(ソン・テユン)教授の分析は以下のようになっています。

(前略)
このように対外支払いのために外国為替資金調達が緊急のときに、通貨スワップは重要な役割を果たすことができる。

実際、2008年のグローバル金融危機が韓国で1997年の為替危機のような事態にまで悪化しなかったのは、当時、『韓国銀行』とアメリカ合衆国連銀との間で締結された300億ドルの通貨スワップが決定的な役割を果たした。

国際金融市場で韓国経済に対する信頼を回復し、危機を沈静化させるのに米韓通貨スワップが必要だったのは、国際決済システムで米ドルが持つ絶対的な地位のためだ。

もちろん、中国経済が浮上し、人民元が国際通貨基金(IMF)特別引出権(SDR)に編入されるなど位相は高まったが、国際外国為替市場で人民元の取引量は米ドルの4.5%に過ぎない。

さらに、国際金融市場で二番目の地位にあるユーロは、米ドル取引量の35%水準に留まるほど、米ドルが占める地位は圧倒的だ。

そのため、世界中の中央銀行の外国為替保有額で64%(2017年第2四半期)を米ドルが締めており、これは第2比重のユーロに比べて3.2倍に達する。

人民元は一部の貿易決済を行うことができるが、金融決済が難しいという点で国際通貨としての地位が依然として脆弱である。

中国とヨーロッパの経済規模と成長にも関わらず、国際金融市場で米ドルが持つ地位は絶対的であり、事実上世界唯一の基軸通貨である。

それでは、危機の際に中国で人民元を借りてドルに交換したらどうだろうか。

現在のように資本統制が可能な中国の外国為替市場で人民元をドルウォンに交換することには限界がある。

例えば、2014年に中国で資本流出が始まり、2016年度の人民元価値が7%程度下落すると、中国当局はドル流出を防ぐために資本統制を強化した。

このような状況が発生すれば、外国為替市場でドルとの交換可能性は制限的である。
(後略)

⇒参照・引用元:『blog.yes24.com』「日々新しく、また新しく」

成太胤(ソン・テユン)教授の結論としては「中国との通貨スワップは韓国の経済危機時にあまり役には立たない」としているのですが、注目ポイントは「通貨スワップで得た人民元をドルに換えてやれ」という考えを持っている点です。

ちなみに日本との「通貨スワップ」についても以下のように述べています。

中韓通貨スワップだけではなく、現在は終了した日韓通貨スワップも隣接国としての限界という同様の問題を持っている。

しかし、日本円は米ドルとの交換という面ではるかに優れている。

例えば、米国は欧州中央銀行とイギリス、日本、カナダ、スイス中央銀行に対して2008年のグローバル金融危機当時、通貨スワップ限度を無制限(カナダは300億ドル)で付与したことがある。

米国とこのような関係を持つことができる国の通貨なら、ドルとの交換性の点で危機時に効果がある。

結局、人民元のような直接的な国際金融決済機能は十分ではなく、米ドルとの交換性が低い通貨と通貨スワップを結んでも国際金融リスクが減ったと考えることは困難だ。
(後略)

⇒参照・引用元:『blog.yes24.com』「日々新しく、また新しく」

日韓通貨スワップについても「ドルに換えてやれ」と考えていらっしゃいますね。

それにしても、いくら2017年の言いようとはいえ、「人民元のような直接的な国際金融決済機能は十分ではなく、米ドルとの交換性が低い通貨」というのはすごいです。

教授の国のウォンは「直接的な国際金融決済機能が十分で、米ドルとの交換性が高い通貨」なのでしょうか?

(吉田ハンチング@dcp)

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