韓国メディア『朝鮮日報』に嘆き節の記事が出ています。
アプリ調査会社『SensorTower(センサータワー)』が、2021年のグローバル市場モバイルゲームの売上ランキングを発表したのですが、そのTop10の中に韓国メーカーが入っていない、というのです。
2021年グローバル市場モバイルゲーム売上ランキングTop10
第1位 『和平精英』……中国
第2位 『王子栄耀』……中国
第3位 『原神』……中国
第4位 『Roblox 』……アメリカ合衆国
第5位 『Coin Master』……イスラエル
第6位 『ポケモンGO』……アメリカ合衆国
第7位 『Candy Crush Saga』……アメリカ合衆国
第8位 『Garena Free Fire』……シンガポール
第9位 『ウマ娘プリティーダービー』……日本
第10位 『三国志戦略版』……中国⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「韓国と同じようにコピーした中国、世界のゲームを支配する」
※基データは『SensorTower』による
第6位の『ポケモンGO』は日本を代表するコンテンツ『ポケモン』を題材にしていますが、モバイルアプリのリリースが『Niantic』というアメリカ合衆国企業です。日本人としては第9位に『ウマ娘プリティーダービー』が入っているのに注目ですね。
日本はともかく、Top10の中に韓国産ゲームが入っていないのが残念なようで、『朝鮮日報』は以下のように書いています。
(前略)
だが、中国の「ゲーム掘り」が本格化したという見方もある。中国が過去10年間、韓国ゲームを模倣しながら蓄積したノウハウと技術・資本が世界市場を攻略するほど成熟したということだ。
実際、昨年世界売上3位に上がった『原神』は、全体売上の半分が海外から得た。
2020年09月に発売されてから6カ月ぶりに10億ドル(約1兆1,800億ウォン)の収益を上げた。
開発会社『miHoYo』は、このゲームを開発するのに1億ドル(約1,100億ウォン)を使い、開発者600人余りを投入して「オールイン」したが、確実な成功を収めたわけだ。
(後略)
「韓国ゲームを模倣しながら蓄積したノウハウと技術・資本」という部分が泣かせます。中国は人口が多いので、モバイルゲームの売上ランキングで中国産ゲームが上位にくるのはやむを得ない面があるでしょう。
しかし、韓国が嘆くのも無理ない面もあります。
というのは、中国当局が許可を出さないので韓国産のゲームが中国でリリースできないのです。本件について同記事は以下のように書いています。
(前略)
一方、韓国ゲームは数年来、世界最大の市場である中国に参入できずにいる。中国当局がいろいろな言い訳をして「ゲームの許可証」を出さないからだ。
昨年韓国市場に進出した中国ゲームは200本程度だが、中国市場に進出した韓国ゲームは1、2本に過ぎない状況だ。
(後略)
中国の態度は「相互主義」に反し、全くフェアではありません。中国は事実上の参入障壁を設けているわけですから。『WTO』(World Trade Organizationの略:世界貿易機関)に加盟していてこれなので、中国の鉄面皮には恐れ入ります。
同紙はゲーム業界関係者の意見として「『Tencent(テンセント)』など中国のゲーム会社は、韓国で人気のゲームの中国版を作って暴利をむさぼりながら、韓国ゲーム会社には低い割合のロイヤリティーだけを支払っている」とう怒りの言葉を取り上げています。
中国の参入障壁については、それこそ中国政府に抗議すべきですし、『WTO』に提訴することもできるでしょう。
しかし、親中の韓国政府ができるかというと……かなり難しいでしょう。「属国はツライよ」といったところでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)