中国はデフレだ。需要不足・景気後退・信用収縮

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2025年06月09日、中国の国家統計局が「2025年05月の消費者物価指数」と「2025年05月の鉱工業生産者物価指数」を公表しました。

これは駄目でしょ「それを世界はデフレと余分だぜ」――という内容です。

まず「2025年5月の消費者物価指数」から以下にグラフを引きます。


↑「全国住民消費者物価の増減幅」のグラフ。黄色の線が「対前月比」、青色の線が「対前年同月比」です。

2025年05月、全国住民消費者物価は前年同月比で0.1%下落した。

その内訳は、都市部は横ばい、農村部は0.4%下落:食品価格は0.4%下落、非食品価格は横ばい:消費財価格は0.5%下落、サービス価格は0.5%上昇した。01月から05月の平均では、全国住民消費者物価は前年同期比で0.1%下落した。

05月、全国住民消費者物価は前月比で0.2%下落した。

その内訳は、都市部が0.2%下落、農村部も0.2%下落:食品価格は0.2%下落、非食品価格も0.2%下落:消費財価格は0.3%下落、サービス価格は横ばいだった。

⇒参照・引用元:『中国 国家統計局』公式サイト「2025年5月の消費者物価指数は前年同月比0.1%低下した」

消費者物価の増減(CPI)はマイナスを続けています。これは長期的に「いかに需要が低迷しているか」「いかに内需が弱まっているか」を示しています。

次に「2025年05月の鉱工業生産者物価指数」です。


↑黄色の線が「対前月比」、青色の線が「対前年同月比」です。上段のグラフは「工業生産者出荷価格の変動幅(PPI)」で下段のグラフは「工業生産者購買価格の変動幅」。上段は「企業が製品を販売・出荷する際の価格」で下段は「工業企業が生産に必要な原材料や部品を仕入れる価格」のことです。両方ともマイナスに進行している点にご注目ください。

2025年05月、全国の工業生産者出荷価格は前年同月比で3.3%下落し、前月比では0.4%下落した。

工業生産者購買価格は前年同月比で3.6%下落し、前月比では0.6%下落した。

01月から05月の平均では、工業生産者出荷価格および購買価格はともに前年同期比で2.6%下落した。

⇒参照・引用元:『中国 国家統計局』公式サイト「2025年05月の鉱工業生産者物価指数は前年比3.3%低下した」

消費者物価指数(CPI)はズルズルとマイナスを続け、工業生産者の販売の変動(PPI)もマイナス進行しています。特筆すべきはPPIが「3.3%」も急落している点です。これは企業が非常な苦境に陥っていることを示しています。

両方のグラフ(3つのグラフ)が何を意味しているかといえば「デフレ(deflation)」です。

中国経済は回復などしていない!

中国当局は「デフレって言うなー!」とメディアや識者に箝口令を敷いていますが、数字が証明しています。

「デフレ」は商品・サービスの総合的な価格水準が持続的に下落する現象で、通常は需要不足・景気後退・信用収縮と密接に関連しています。

・CPIの継続的な低下(特に前年比で0%以下)
・PPIの長期的マイナス(企業収益悪化)
・雇用・投資の減退、在庫の積み上がり、実質金利の上昇

などの兆候が伴います。

つまり、中国が長期的なデフレ傾向に陥っているというのは、このグラフが如実に語っています。

いかに中国当局が人の口を塞ごうとしても、経済活動が縮小しているのは確実です。中国は景気回復などしていません。

(吉田ハンチング@dcp)

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