日本が実に約30年ぶりに日本領海内で海洋ガス田開発に乗り出すことが明らかになりましたが、これを韓国が狙っています。
先にご紹介したとおり、日本の『INPEX』が試掘を開始する地点は「日本のEEZ(排他的経済水域)内」と確認されましたが、日本の試掘ポイントの近所で、韓国が便乗して掘削を始める可能性があります。
というのは、韓国は資源開発がうまくいかず困っているからです。
今回は「ウチの近所を掘ろうとしてるんじゃないだろうな」という話です。
唯一のガス田が終了! 韓国の夢破れる
韓国は日本海の「東海-ガス田1」(および2:名称は原文ママ/以下同)という海洋ガス田で生産を行っていたのですが、これが2021年12月31日をもって生産終了。
以下は『韓国石油公社』による「東海-ガス田1および2」の説明です。
『石油公社』は本格的に国内大陸棚鉱区で石油探査を開始してから20年ぶりに技術陣の確保と資本不足の困難を乗り越え、1998年07月蔚山南東58km地点で良質の天然ガス層を発見し、国民の念願である世界95番目の産油国になるという夢を実現しました。
「東海-1ガス田」は1998年07月、探査掘削に成功し、2002年3月15日生産施設着工を行い、2004年07月11日生産を開始しました。
2005年初めには、ガス田の南2.5km地点で新たなガス田(B5階)を追加発見し、2008年11月の開発が完了しました。また、東海-2ガス田は2016年07月に開発が完了し、東海-1ガス田と連携開発を行いました。
韓国の資源安全保障に貢献した東海ガス田は、2021年12月31日にガス供給が終了しました。
現在は、生産施設内に残存した超硬質油の回収とともに安全な撤去作業を行っています。
⇒参照・引用元:『韓国石油公社』公式サイト「事業の概要」
この韓国唯一の海洋ガス田が生産終了となったため、韓国の「95番目の産油国」という夢も昨年末で終了しました。
2021年06月から代替のガス田を探すための試掘を朝鮮半島の東側で行っていたのですが、これが暫定中断されたことが分かりました。
韓国メディア『ソウル経済』は以下のように伝えています。
(前略)
3日、関係省庁によると『石油公社』は最近、東海岸6-1鉱区中東部地域の掘削作業を暫定中断した。掘削作業中に海底条件が疑わしいと判断したのだが、資金を追加で投入して掘削を再開することも難しいと伝えられた。
(後略)⇒参照・引用元:『ソウル経済』「予算なし…「東海第2ガス田の開発」が止まった」
記事内にもあるとおり、最大の問題はお金がないことです。
韓国には資源探査の資金なし!
韓国には資源探査を行うお金がありません。
李明博(イ・ミョンバク)大統領の時代に「海外で資源開発だ!」と大挙して乗り出したのですが、これが実らず「赤字続き」な結果となりました。そのため計画の中止、撤退続きなのはMoney1でもご紹介してきたとおりです。
資源開発を担当してきた公社は軒並み赤字に陥ってお金がないのです。
『韓国鉱物資源公社』
『韓国石油公社』
は2021年09月時点で資本蚕食に陥っています。資本がマイナスになってしまい、負債比率の計算すらできない有り様でした(以下記事参照のこと)。事実上のデフォルトです。
「お金がないのは首もないのと同じ」とはよくいったもので(西原理恵子先生の名言)、韓国は唯一の海洋ガス田が停止に追い込まれても、新たなガス田を掘削することができないのです。
また、そもそも「山師」なんて言葉があるとおり、掘っても実際に出るかどうか分かりませんから、韓国政府は資源探査を再開させる決断ができないのです。
また、韓国の政権は前政権を全否定しますので、李明博(イ・ミョンバク)政権時代の政策を肯定できるわけがありません。
つまり、お金もないし政治的に資源探査をGoできる状況でもありません。
日本は韓国の動きに注意すべき!
そのような状況の中、韓国の近所で日本がガス田開発を行おうとしているのです。
試掘の結果、有望だということになれば、便乗して近所で掘削を始めるか、あるいは共同開発に持ち込もうと難癖をつけてくる――そのように思われないでしょうか?
日本政府、『INPEX』には十分注意していただきたいものです。
※韓国の資源関連公社関連では本当にひどい話ばかりです。以下はそれらをご紹介した過去記事の一部です。もしご興味があればご一読頂ければ幸いです。
(吉田ハンチング@dcp)