韓国の国会ではまだ追加予算の規模でもめています。
仮に野党『国民の力』の要求が貫徹された場合、補正予算の規模は「50~54兆ウォン」に膨らむことが予想されます。当然韓国政府にはこのような資金余力がありませんので、最低でも30兆ウォン分は赤字国債を発行しなければならないと予測されています。
韓国がどのくらい国庫債券(国債)を発行し、外国人がどのくらい保有しているのかは注目に値します。
2022年02月17日、韓国の企画財政部から「月刊財政動向及び問題」の2022年02月号が発刊されました。この中に国債の発行残高などのデータがあります。韓国の財政を見る上での資料になりますのでご紹介します。
2021年
発行残高:843.7兆ウォン(約81.8兆円)
発行額:180.5兆ウォン(約17.5兆円)
平均調達金利:1.79%
外国人保有残高:164.1兆ウォン(約15.9兆円)
外国人保有比率:19.4%
注目いただきたいのは、まず2021年末時点で発行残高「843.7兆ウォン」に対して、2021年に「180.5兆ウォン」も発行していることです。
実に「21.4%」が2021年に発行されたわけです。文在寅大統領は歴代の大統領の中で最も政府負債を増やしたといわれますが、国債の発行規模がそれを証明しています。
次に調達金利の推移をご覧ください。
2021年の平均調達金利は「1.79%」。これは低金利の恩恵を受けたもの。ところが、2021年10月は「2.18%」、2022年01月には「2.31%」にまで上がりました。
これは韓国政府の利払い負担が上昇することを意味しています。
2021年12月末時点では「843.7兆ウォン」、2022年01月には「15.4兆ウォン」増えて「858.7兆ウォン」になりました。1カ月の発行額としては多い額です。
これは小商工人、個人事業主への補償で急きょお金をまかなければならず、その財源を確保するために国債を発行したからです。
第3に外国人投資家がどのくらい保有しているかです。
2022年0月末時点で、外国人は韓国の国債を「168.4兆ウォン」保有しています。保有比率は「19.6%」。
つまり、韓国の国債は約2割を外国人が保有していることになります。
ちなみに、2020年末時点では韓国債の発行残高、外国人投資家の保有比率は以下のとおりでした。
韓国債の発行残高:726.8兆ウォン
外国人保有率:16.7%
「2020年末:16.7%」 ⇒ 「2021年01月:19.6%」と外国人保有率は上昇しました。じわじわキてます。
(吉田ハンチング@dcp)