鳴り物入りでアメリカ合衆国市場に株式を上場した韓国『Coupang(クーパン)』。
同社は韓国のAmazonと呼ばれ、あの『ソフトバンク』グループの投資ファンド『ビジョンファンド』が投資を行ったことでも有名です。
しかし、この『クーパン』は創業以来ずっと赤字の企業で、黒字転換する芽は全く見えません。まず同社の2021年の業績についてご確認ください。
以下は『クーパン』が公表した2021年の業績シートです。「Coupang Announces Fourth Quarter Revenue Growth of 34% and Constant Currency Revenue Growth of 39%」というタイトルで、2021年第4四半期に売上が34%アップしたなどと書いていますが、重要なのは「それでもうかったのかどうか」です。
総売上:184億637万ドル(約2兆1,293億円)
営業利益:-15億4,259万ドル(約-1,785億円)⇒参照・引用元:「Coupang Announces Fourth Quarter Revenue Growth of 34% and Constant Currency Revenue Growth of 39%」
営業損失が「15億4,259万ドル」で、これは2020年の「営業損失:4億6,316万ドル」(約526億円)の「約3.3倍」です。
総売上は2020年と比較すると「53.8%」増加しています。
つまり、総売上は「1.54倍」になりましたが、赤字のママで、しかも損失額は「3.3倍」になったのです。
「第4四半期に総売上が34%成長した」などと浮かれたタイトルを付けている場合でしょうか。
ちなみに合衆国市場に上場した同社の株価は以下のように推移しています(チャートは『Investing.com』より引用:日足)。
鳴り物入りで上場した割には寂しい株価です。業績を少なくとも黒字にして株価も上げてもらわないと、孫さんもガッカリされるのではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)