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韓国で「国債の利払い」に警告灯。いや、だからぁ

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韓国・尹錫悦(ユン・ソギョル)新大統領の「50兆ウォンのばらまき」に関して、韓国債、その利払いについて危なくなってきました――とご紹介してきました。

コロナ禍によって世界的に低金利でしたから、韓国も史上最低の低金利の下に文在寅政権は国債を発行。資金調達が容易でした。

しかし、いよいよアメリカ合衆国でも金利を上昇させる局面となり、これまでのように低金利での赤字国債発行ができなくなります。利子負担が増加し、これは韓国政府の財政を圧迫します。

国債の利払いは大丈夫なのか?という話

さすがに韓国メディアでも報道が出るようになりました。例えば、『ソウル経済』の記事から一部を引用してみます。

(前略)
21日、企画財政部によると、政府は昨年、本予算で今年国庫債金利を平均2.60%とした。

今年発行する国債の加重平均金利が2.60%以内で形成されると見て、利子費用を今年の支出予算に反映したという意味だ。

問題は今年政府の予想よりも金利が速く上昇しているという点だ。

昨年の国庫債平均調達金利は1.79%だったが、今年02月には2.52%まで上がった。

政府が定めた利子マジノ線に0.08%差で近づいている。

企財部の関係者は「このままなら04~05月以降の発行金利が予想調達金利を越える可能性も排除できない」と話した。

今年政府が設定した国庫債発行限度は177兆3,000億ウォン(1次追加予算基準)だ。

新政府がここに赤字国債を30兆ウォン前後さらに発行すると仮定する場合、国債総発行量は200兆ウォンを超えることになる。

単純計算で金利が1%増えれば、利子不足金額は2兆ウォンを超える。

ある国内証券会社債権運用担当者は、「第2次補正予算で赤字国債発行量が20兆ウォンを超えると、深刻な投資家離脱が進むかもしれない」と話した。
(後略)

⇒参照・引用元:『ソウル経済』「尹 ’50조 추경’ 드라이브…국채이자 비용 펑크날 판」

恐らく「2.60%」は突破される

ずいぶん前にMoney1でもご紹介したことがありますが、確かに韓国政府は2022年の国債の利率を加重平均で「2.60%」と読んでいました。

これまた先に紹介したとおり、韓国政府の発行する国債の利率は上昇しております。以下は、2022年01月と2021年07月の利率を比較した記事ですが、このときは最も枚数の多い3年物の金利は、

韓国債3年物金利
2021年07月:1.325%
2022年01月:2.070%

で「74.5bp」上昇していました。

韓国「国債」の発行金利「6カ月で1.6倍」に上昇。政府の利払い負担増す。ホイホイ発行していると……
これまでは低金利で発行できてお金も借りやすかったのですが、これからはそうはいきません。他ならぬ、韓国政府が発行する国債の金利の件です。これから発行する国債は政府にとって金利負担が大きくなるのです。忘れてはいけないのは、既発行の国債をロールオ...

ところが、2022年03月14日に落札された同じ3年物「2兆6,000億ウォン」分の国債の金利は「2.280%」です。「21bp」さらに上昇しました。

このままいくと政府の目算である「2.60%」を守るのが難しくなるでしょう。そうなると、韓国政府は予想外の利払い増に苦しむことになります。

「マジノ線」などというから破られるのだと思わないではありませんが、恐らく想定加重平均の利率「2.60%」は突破されると思われます。

というのは、これからも韓国では規準金利を上げざるを得ませんし(アメリカ合衆国の金利上昇についていかないと資金流出するので)、当然これに牽引されて国債の金利も上げないと発行できないからです(買い手がつかなくなるので)。

第2次補正予算で赤字国債発行量が20兆ウォンを超えると、深刻な投資家離脱が進むかもしれない」という予測が上掲記事内にありますが、50兆ウォンのばらまきを行うための財源はそもそもありませんから、赤字国債の発行額が20兆ウォンで済みそうにないのです。

なにせ、第1次補正予算16兆9,000億ウォンのうち、「11兆3,000億ウォン」を赤字国債で賄(まかな)ったのです。

どうも無茶苦茶な事態になってきました。読者の皆さまもこの国債の金利問題、韓国政府の負債増にぜひご注目ください。

(吉田ハンチング@dcp)

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