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韓国「50兆は到底不可能」とキッパリ!尹さんの公約が早くも座礁危機

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何度もご紹介してきたとおり、韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)次期大統領は、「コロナ禍に遭って経済的に困窮を強いた小商工人・個人事業主に損失を補てんする」として「50兆ウォンのばらまき」を公約としました。

しかし、政府からすればこれは無理な公約です。

洪長官が止めた与野党の暴走

大統領選挙期間中に政府与党『共に民主党』からの「35兆ウォン」の主張に、企画財政部(財務省に相当)は粘りに粘って諦めさせた経緯があります。

『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)を皮切りに、格付け会社『Moody’s(ムーディーズ)』との協議中でしたし、異常な速さで増えた政府負債をさらに増加させるような決定をすれば「韓国の国際的な信用に傷がつきかねない」と判断したためです。

洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官が矢面に立って、与野党の「35兆ウォンだ」「いや54兆ウォンいく!」の声を凌ぎ切りました。

政府案の「14兆ウォン」から「第1次補正予算:16兆9,000億ウォン」に膨らみはしましたが、35兆ウォン54兆ウォンに決まって異常なほど赤字国債を発行することになるよりもはるかにましな着地だったといえます。

全く非難の矢面に立とうとしない文大統領と比べれば、無理難題を吹っかける与野党に正面から立ち向かい、国家信用失墜を防ごうとした洪長官は称賛されてしかるべきです。

「35兆ウォンに減らせ」という交渉を行った

それはともかく、尹錫悦(ユン・ソギョル)新大統領の公約「50兆ウォン」です。

これをそのまま通すと、洪長官の先の頑張りは全くむだになってしまいます。

『IMF』や『ムーディーズ』との協議は通り過ぎましたが、韓国の政府負債が注目されていることは変わりありませんし、まして貿易収支が明らかに減少するなど、韓国経済に不穏な様相が見えています。

赤字国債の巨額発行という事態になって政府の財政余力をこれ以上削るわけにはいきません。

で、企画財政部が「大統領職引き継ぎ委員会」に追加予算の規模を「35兆ウォン」に削るように提案したことが確認されました。

無理だから追加予算規模を削れってば」と言ったわけです。

本件を報じた韓国メディア『韓国経済』から記事の一部を以下に引用します。

(前略)
29日、「大統領職引き継ぎ委員会」関係者は、

「最近、企画財政部当局者が35兆ウォン規模なら追加予算の編成案を計画してみることができる、という意思を伝えてきた」とし、

尹次期大統領が明らかにした50兆ウォンは現在としては到底不可能だ、という意思も一緒に伝えた」と話した。

近いうちに、企画財政関係者が関連意見を細かく調整するために再び引き継ぎ委員会と接触することが分かった。
(後略)

⇒参照・引用元:『韓国経済』「【独占】企画財政部当局者、引き継ぎ委に35兆追加予算を非公式に打診」

50兆ウォンは到底不可能」と明確に述べたという点が注目ポイントです。

本当に「35兆ウォンならなんとかなる」のかは疑問ですが、この報道が本当であれば、企画財政部はなんとかできる目算があるのでしょう。

先に与党が「35兆ウォン」を主張したときに検討したプランがあるのかもしれません。

いずれにせよ、尹さんの「50兆ウォンのばらまき」は不可能と企画財政部は否定しました。

新政権の目玉の公約は早くも座礁する見込みです。

(吉田ハンチング@dcp)

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