気の毒といえば気の毒ですが、結局ツケは国民が負担するので世にもあほらしい話です。
『韓国電力』の話です。韓国の電力インフラは、発電子会社6つを傘下に持つ『韓国電力公社』が一手に支えています。
仕組み上は、『韓国電力』が6つの電力会社から電気を買い、家庭などに売っています。『韓国電力』は電気を仕入れて使用者に売るという建て付けです。
ただ、この電力の仕入れ・販売の収支が世にもあほらいことになっています。
『韓国電力』によると、2022年03月の平均電力卸売り価格は「192.75ウォン/kWh」。これが仕入れ単価になります。
この仕入れ単価は国際原油価格にペッグしているので、現在非常に割高になっています。
ところが、販売単価はというと(2021年の平均単価で)「108.1ウォン/kWh」です。
販売単価:108.1ウォン
収支:-84.65ウォン
電気を売れば売るほど赤字になるのです。
これは、文在寅政権が電気料金の値上げを3度も凍結し、電気の販売単価が上げられないためです。
先にご紹介したとおり、『韓国電力』の経営は傾いており、キャッシュを入手しないといけないため、2022年第1四半期だけで10兆4,300ウォンの社債を発行しています。
もう何度だっていいますが、電気のインフラを担う公企業を飛ばすわけにはいきませんから、『韓国電力』の損失は結局のところ税金で穴埋めすることになります。
また、いつまでも社債発行で凌ぐわけにはいきません。それこそ債務不履行を引き起こす可能性があります。韓国の電力公社がデフォルトなんてことになったら国際的に赤っ恥をかくこと請け合いです。
「あんたの国はナニやってんの」といわれるでしょう。
「韓国は電気料金が安い」という方がいらっしゃいますが、安いのには理由があるのです。国が赤字をかぶっているからであって、そのツケは結局国民に回っているのです。
決して誇れる話ではないでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)