韓国の新政権が日和る。重要課題に「女性家族部の廃止」「THAAD追加配備」がない!

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韓国ウォッチャーとしては見逃すことができないポイントですのでご紹介します。

2022年05月03日、韓国・大統領職引き継ぎ委員会の安哲秀(アン・チョルス)委員長が05月10日からスタートする尹錫悦(ユン・ソギョル)新政権の「20の約束」と「110大国政課題」を公表しました。

まず「20の約束」です(面倒くさい方は飛ばしてください)。

尹政権「20の約束」
第1の約束:常識とプロセスの原則をすぐに実行します
第2の約束:国民の目線で不動産政策を正します
第3の約束:コミュニケーションする大統領、仕事上手な政府になります
第4の約束:経済体質を先進化して革新成長の踏み石を置きます
第5の約束:コア戦略産業の育成で経済再跳躍を牽引します
第6の約束:中小・ベンチャー企業が経済の中心に立つ国を作ります
第7の約束:デジタル転換する革新的な金融システムを用意します
第8の約束:空と地と海を結ぶ成長インフラを構築します
第9の約束:必要な国民にもっと厚く支援します
第10の約束:労働の価値が尊重される社会を作ります
第11の約束:文化公営で幸せな国民、品格ある大韓民国を作ります
第12の約束:国民の安全と健康、最優先に取り上げます
第13の約束:住みたくなる農山漁村を作ります
第14の約束:科学技術が先導する跳躍の足場を築きます
第15の約束:創造的な教育で未来の才能を育成します
第16の約束:炭素中立実現で持続可能な未来をつくります
第17の約束:青年の夢を応援する希望の足を置きます
第18の約束:南北関係を正常化し、平和な朝鮮半島を作ります
第19の約束:自由民主主義の価値を守り、地球村繁栄に貢献します
第20の約束:科学技術強軍を育成し、英雄を永遠に記憶します

以下が110大国政課題です(面倒くさい方は飛ばしてください)。

001.コロナ19被害小商人・自営業者の完全な回復と新たな跳躍
002.感染症対応システムの高度化
003.脱原発政策の廃棄と原子力産業の生態系の強化
004.刑事司法改革による公正な法執行
005.民間主導の成長を支える財政正規化と持続可能性の確保
006.メディアの公正性・公共性の確立および国民信頼回復
007.住宅供給拡大、市場機能回復による住居安定実現
008.安定した住宅のための不動産洗剤の正常化
009.貸出規制の正常化など住宅金融制度の改善
010.細かくて心強い住宅福祉支援
011.すべてのデータがつながる世界最高のデジタルプラットフォーム政府の実装
012.国政運営方式の大転換、自律・責任・疎通の政府
013.柔軟で効率的な政府システムの構築
014.公正と責任に基づく力強い公職社会を実現
015.公共機関の革新を通じて質の高い大国民サービスを提供
016.規制システムの革新による経済活力の向上
017.成長志向型産業戦略の推進
018.ダイナミックな革新成長のための金融・洗剤支援の強化
019.マクロ経済の安定と国内外のリスク管理の強化
020.産業競争力とサプライチェーンを強化する新産業通常戦略
021.エネルギー安全保障の確立とエネルギー新産業・新市場創出
022.需要志向の産業技術研究開発革新と知識財産保護の強化
023.製造業など主力産業の高度化で雇用創出基盤づくり
024.半導体・AI・バッテリーなど未来戦略産業の超格差確保
025.バイオ・デジタルヘルスグローバル中心国家跳躍
026.新成長動力確保のためのサービス経済転換促進
027.グローバルメディア強国の実現
028.モビリティ時代本格開幕および国土交通産業の未来戦略産業化
029.公正な競争による市場経済の活性化
030.公正取引法執行改善による被害救済の強化
031.中小企業政策を民間主導革新成長の観点から再設計
032.予備創業からグローバルユニコーンまで完結型ベンチャーエコシステムの実現
033.不公正取引、技術脱臭の根絶および大・中小企業の同伴成長
034.未来金融のためのデジタル金融革新
035.デジタル資産インフラと規律体系の構築
036.資本市場の革新と投資家の信頼向上により冒険資本を活性化
037.金融消費者の保護と権益向上
038.国土空間の効率的成長戦略支援
039.迅速で便利な交通イノベーション
040.世界をリードする海上交通物流システムの構築
041.海洋領土の守護と持続可能な海洋管理
042.持続可能な福祉国家改革
043.国民カスタマイズ型基礎保障強化
044.社会サービス革新による福祉・世話サービスの高度化
045.100歳時代雇用・健康・世話体系強化
046.安全で質の高い養育環境の組成
047.障害者のカスタマイズされた統合支援による差別のない社会を実現
048.誰でも疎外されない家族、みんなが一緒にする社会の実現
049.産業災害予防強化および企業自律の安全管理体制構築支援
050.公正な労使関係の構築と良性平等雇用の実施
051.労使協力による共生の労働市場構築
052.雇用事業の有効性向上と雇用サービスの高度化
053.雇用安全ネットワークの強化と持続可能性の向上
054.全国民生涯段階別職業能力開発と職場学習支援
055.中小企業・自営業者に合わせた職業訓練支援強化
056.日常が豊かになる普遍的な文化福祉を実現
057.公正で死角のない芸術人支援体制の確立
058.Kカルチャーの超格差産業化
059.国民と同行するデジタル・メディア世界
060.みんなのためのスポーツ、スッキリとしたスポーツ福祉を実現
061.旅行で幸せな国民、観光に発展する大韓民国
062.伝統文化遺産を将来の文化資産として保存し価値を高める
063.犯罪から安全な社会の実現
064.犯罪被害者保護支援システムの確立
065.先進化された災害安全管理体制の構築
066.必須医療基盤強化と医療費負担軽減
067.予防的健康管理の強化
068.安心な食、健康的な生活環境
069.国民が安心する生活安全確保
070.農山村の支援強化と成長環境づくり
071.農業の未来成長産業化
072.食料主権の確保と農家経営安定の強化
073.豊かな漁村、活気ある海洋
074.国家革新のための科学技術システムの再設計
075.超格差戦略技術育成で科学技術G5 跳躍
076.自律と窓の中心の基礎研究支援と人材育成
077.民・館協力によるデジタル経済覇権国家の実現
078.世界最高のネットワーク構築とデジタルイノベーションを加速
079.宇宙強国飛躍と大韓民国宇宙時代開幕
080.地方科学技術主権確保で地域主導革新成長を実現
081.100万デジタル人材養成
082.全員を人材として育成する学習革命
083.より大きな大学自律でダイナミックなイノベーションハブを構築
084.国家教育責任制の強化で教育格差を解消
085.今、地方大学の時代
086.科学的なカーボンニュートラルな実施方法を設けてグリーン経済を転換
087.気候危機に強い水環境と自然生態系の組成
088.粉じん被害の心配のない青い空
089.リサイクルによる循環経済の完成
090.青年に住居・雇用・教育などのカスタマイズ支援
091.青年に公正な飛躍の機会を確保
092.青年への参加の場を大幅に拡大
093.北朝鮮の非核化の推進
094.南北関係の正常化、国民との統一準備
095.南北間の人道的問題解決を図る
096.自由民主主義の価値と共同利益に基づく東アジア外交展開
097.一緒に繁栄する地域別協力ネットワークの構築
098.能動的経済安全保障外交の推進
099.国格にふさわしいグローバル中枢国家の役割を強化
100.地球村韓民族コミュニティの構築
101.国家サイバー安全保障対応能力の強化
102.2030 世界博覧会の誘致と成功開催の推進
103.第2創軍水準の「国防革新4.0」推進でAI科学技術強軍育成
104.北核・ミサイル脅威対応能力の画期的補強
105.韓米軍事同盟の強化と国防科学技術の協力拡大
106.先端電力建設と放散輸出拡大の好循環構造づくり
107.未来世代兵営環境の造成と将兵精神電力の強化
108.軍服務が誇らしい国を実現
109.国家が最後まで責任を負う一流保健
110.国と国民のために犠牲になった方を尊重し記憶する国

女性家族部の廃止」と「THAAD追加配備」がありません。

先にご紹介したとおり、来る06月01日には「大統領選挙のつづきともいえる「全国同時地方選挙」があります。そのため、議論を呼ぶような課題を引っ込めたと推測できます。

しかし、尹錫悦(ユン・ソギョル)さんが前言を撤回し、完全に日和ったのかもしれません。

政治問題化するの必至の課題に日和ったか

「女性家族部の廃止」は、大統領選挙中に尹錫悦(ユン・ソギョル)さんが「歴史的な使命は終わった」と明確に述べていました。

この女性家族部は「女性政策の企画・総括、女性の権益増進などの地位向上、家族と多文化家族政策の樹立・調整・支援、健康家庭事業のための児童業務及び青少年の育成・福祉・保護に関する事務を遂行する」としていますが、日本にも関係があります。

例の「正義連」「挺対協」といった団体に資金を供給してきた政府機関なのです。どの市民団体に資金を供給するかを当の市民団体が決めるというお手盛りを行っていたこと、また、監査もきちんと行われていなかったなど数多くの問題点が指摘されてきました。

見方によっては市民団体の利権、悪く言うなら「金づる」です。そのため、韓国内でも多くの批判が寄せられてきたのです。

女性家族部が廃止されることで、お金がもらえなくなる危機に瀕した団体、関連の人物が反対の声を挙げていました。この反対論に日和って廃止をやめるというのは、左派系市民団体から継続して政府予算が食い物にされることを意味します。

また「THAAD追加配備」も尹錫悦(ユン・ソギョル)さんは「韓国の主権に関わることである」と明確に述べていました。しかし、中国からは執拗に「三不の誓い」を守るように圧力が加えられてきました。

経済圏からも中国の報復を恐れる声が挙がっていたのは確かですが、尹錫悦(ユン・ソギョル)さんがこれを引っ込めれば、韓国の安全保障については中国の顔色を窺わなければならない――と認めたことになります。

つまり、「自由主義陣営国としての覚悟はできていない」ということです。

「いざ自分たちが政権を握った際には日和る」のであれば、アメリカ合衆国、日本は韓国を「自分たち側」として信頼できません。

さあ尹錫悦(ユン・ソギョル)新政権は公約をどこまで守るのでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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