宿痾のように骨がらみになった韓国の皆さんの気質とはどのようなものでしょうか? 多くの識者がいろいろな立場から分析していらっしゃいます。例えば「事大主義的な傾向」「約束を一時の方便のように扱うこと」などなど、さまざまな意見があるでしょう。
大統領が新しく変わった直後でもありますし、池東旭先生の至言をご紹介します。
いわゆる「韓国病」とは何か。それは人によって定義がまちまちだ。
ある人は「外華内貧」(うわべを飾って中は貧弱)という。また空疎な観念論的な名分にとらわれっ無為徒食するヤンバン(両班=李朝時代の貴族階級)気質がそれだという。あるいは事大主義と権威主義を挙げる。
(中略)
わたしは政治万能、権力一辺倒の思考と行動こそ韓国病だと思う。
韓国人ほど権力に敏感で政治に関心のある民族は稀だ。韓国ではすべてに優越している。あらゆる分野の動きは政治に収斂する。
(中略)
韓国では功なり名をとげた財閥オーナーがある日突然、政治家一年生として政界入りする。世間の敬慕を一身に集めている碩学の教授も権力者からお呼びがかかれば、喜び勇んで政治の泥沼に足を突っ込む。官僚、軍人、タレント、言論人などすべての分野の有象無象が志望するのは政治入門だ。
経済ばかりではない。文化、芸術、あらゆる面で政治至上、権力志向なのである。これは韓国では価値観の多元化ができていないためだ。
(中略)
軍事畑ばかりではなく他の分野でも名人がいない。大御所もいない。
みんな小児的政治病にかかっており権力志向である。
韓国には老舗がない。日本のように続いた暖簾や家業がない。みんな小金をためるとすぐ国会議員に出たがる。
店がはやるとすぐ転売する。自分の職業、自分が携わっている分野における第一人者、最高峰になるという矜持、自負を持たない。
(後略)⇒参照・引用元:『新版 軍服を脱いだ韓国 気になる隣人』著:池東旭,時事通信社,1994年09月20日新版,pp80-83
この池東旭先生の著作は1994年のものです。1997年にアジア通貨危機があり、『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)によって財閥が解体されました。そのため、財閥のオーナーでさあ政治家になろう、という人は少なくはなっているでしょう。
ただ、経済などあらゆる分野が政治に収斂してしまうという傾向は2022年の現在でも変わっていないのではないでしょうか。
奇しくも、池東旭先生は価値観の三権分立ができていないと指摘していらっしゃいますが、韓国ではそもそも権力の三権分立ができてはいないのです。
司法が時の政府の意向を受けて判決を変えることは、前文在寅政権で十二分に見せてもらいました。それは現在も続いています。
考えてもみてください。尹錫悦(ユン・ソギョル)新政権になって初めて前文政権の長官の捜査が再開されるなどということが起こるのは、これは今も司法が政治に属している証拠に他なりません。
結局のところ韓国の司法も政治に収斂するのです。
権力の三権分立ができていないのに価値観の多様化などあるはずがありません。どう裁かれるのかが政治次第なら、政治に関心を持たなければ安心して生きてはいけず、結局、人の持つ価値観も政治に収斂することになるからです。
日本人は隣に非常に厄介な人がいらっしゃるのだということを自覚しなければなりません。なんでも政治に収斂するのです。
(吉田ハンチング@dcp)