「浸水してねーよ」という話です。小ネタですが、興味深い話なのでご紹介します。
2022年08月08~09日、韓国のソウル、京畿道地域は記録的な集中豪雨に見舞われ、道路が冠水、住宅が水没するなどの被害が発生しました。
1時間に140ミリという無茶苦茶な降り方をした時間帯もあり、2日間で6,000台もの自動車が水没しました。
メディアでは、豪雨による被害が尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領にも及んだという話が出ました。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の自宅マンション、ソウル市瑞草洞の「アクロビスタ」周辺も浸水したために外出できず、やむを得ず電話で緊急対策について指示を出した――というのです。
このような報道に対して、「国民の緊急時に自宅に帰っているのか」などの批判が寄せられました。
↑「アクロビスタ」の地下2Fエレベーターに浸水した様子とされた動画。
ネット上には、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の自宅であるソウル市瑞草洞マンション「アクロビスタ」の地下駐車場が水没という情報まで出ました。
ところが、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の自宅マンションには浸水などしていなかったのです。
アクロビスタの入居者が虚偽情報の流布について法的な措置を取ると表明しました。
韓国メディア『毎日経済』の報道によれば、入居者の代表は、「アクロビスタ地下2階エレベーターに水が降り注ぐ映像は私たちのマンションではない」「こうした虚偽の事実を悪意的に流布した場合、民刑事上法的対応に乗り出す」と述べているとのこと。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が龍山のシチュエーションルームに出なかったのは、周辺道路の状況を鑑みてのことで、ヘリコプターによる移動も考慮したのですが周辺住民の迷惑を考えて行わなかったからと報じられています。
大統領室によれば、自宅で翌日明け方まで電話で水害の報告を受け、指示を出していたとのこと。
おとなしく青瓦台に入っていればこんなことにはならなかったのではないか――という批判はあります(青瓦台にはシチュエーションルームがあるので)。
「大統領の自宅が浸水!」などという体裁の悪いことにならなくて良かったですが。
追記
今回の被害を尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が視察したのですが、革靴を履いて行ったため「革靴で行くかね」「現場をなめてるんじゃないか」と、これまた批判の的になっています。視察に動向した政府高官はスニーカーでした。
(吉田ハンチング@dcp)