アメリカ合衆国、その同盟国からの締め出しが進み、追い詰められているファーウェイ(華為技術)ですが、ベライゾン・コミュニケーションズに対して、技術特許料10億ドルを支払うように要求していることが分かりました。
ベライゾン・コミュニケーションズは、ベル・アトランティックがGTE(General Telephone and Electronics)を買収してできた会社です。元々はベル系の電話会社だったのですが、現在はグローバルネットワーク・セキュリティー・クラウドプロバイダーと名乗っています。
つまり通信関連ならなんでもござれの巨大企業で、合衆国1億人以上が加入しているという携帯業者ベライゾン・ワイヤレスを傘下に持ち、六大陸間を結ぶ総延長80万kmの通信ケーブルを有して世界最大のIPネットワークを構築しています。また、世界22カ国にデータセンターを置いてクラウドサービスを提供。その上、セキュリティーサービスも展開しているのです。
このようにベライゾン・コミュニケーションズは通信インフラからその上に乗るサービスまでを手掛けるビッグカンパニーなのですが、2018年10月には世界初の商用5Gサービスを開始しました。5G用通信機器についてはファーウェイが開発、その普及を促進してきた面があります。
合衆国による締め出しによって、ビジネスチャンスと将来の利益を失う危機に瀕していますが、だからといって訴訟によってお金を稼ごうというのはいただけません。ファーウェイのどのような特許をベライゾン・コミュニケーションズが使用しているのか、まだ明らかになってはいませんが、今回の訴訟はかなりの無理スジという見方が出ています。
(柏ケミカル@dcp)