『JFK』という映画に、
You are closer,closer than you think.
きみは近づいている。思ってるよりずっとだ。
というセリフがあります。ケネディ大統領暗殺の真相を追う検事に情報提供者が言う言葉です。
※『JFK』は大変に面白い映画ですが、事実関係の認識に問題がある作品です。
――野党に転落した『共に民主党』の党首、李在明(イ・ジェミョン)国会議員には検察の手が迫っています。これから逃れるためには、尹錫悦(ユン・ソギョル)政権を貶めて自分、および『共に民主党』への支持を集めなければなりません。
先にご紹介したとおり、できれば「ローソク革命アゲイン」ですが、現状ではそこまで持ち込むことができるとは思えませんし、検察の手が自分に届く前に実現できるかは甚だ疑問です。
時間との戦いといった様相で、李在明(イ・ジェミョン)国会議員は、尹錫悦(ユン・ソギョル)政権に「親日フレーム」を当てはめることであがいていらっしゃいます。
毎度おなじみの「親日レッテル」貼り
日本海での日米韓軍事演習について「外交惨事に続く国防惨事であり、まさに極端な親日行為、極端な親日国防」と述べて尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領に謝罪を要求しました。
韓国で親日のレッテルを貼られることは、パブリックエネミーとされるのと同義ですから、極左な政治家である李在明(イ・ジェミョン)さんは、尹錫悦(ユン・ソギョル)政権に対して最強の罵詈雑言を投げつけたことになります。
これに対して、大統領室からは「実際に北朝鮮が弾道ミサイルを飛ばして韓国の安全保障を脅かしている状況なのだから、日米韓で連携することになんの問題があるのか」「日本の自衛隊の協力でもあった方がいいだろう」と至極真っ当な反論を行っています。
大統領室からの反論については、「世界6位の軍事力を持つ国が、わずか数十年前、数十年間、武力侵奪した国の助けを受けなければ防衛が難しい、日米韓の訓練が避けられないと言うのか」と猛攻撃を行いました。
北朝鮮の核実験が迫っているという情報もあり、そんなことを言っている場合ではないと思われるのですが、李在明(イ・ジェミョン)さんは引きません。
そもそも李在明(イ・ジェミョン)さんはデマゴーグの資質たっぷりな方で、韓国内でも「うそばかりついている」という批判がある人物なのです。
読者の皆さまもすでにご存知でしょうが、李在明(イ・ジェミョン)党首は、「竹島近海で自衛隊に演習させるとは何事か」と怪気炎を上げたのですが、大変残念なことに演習は日本に近いエリアで行われたのでした。
言っていたことは「うそ」だったのです。
ところが、こういう事実無根の「おだ」を上げたことについての批判は黙殺しています。
「笛吹けど踊らーず」で今ひとつ盛り上がらないでござる
できれば、朴槿恵(パク・クネ)さんのときのように弾劾して、尹錫悦(ユン・ソギョル)さんを大統領の座から引きずり下ろしたいのでしょうが、今ひとつ世論がついてきません。
先の「ローソク革命」なるものの結果生まれたのが、悪夢の文在寅大統領だったことを国民は忘れていないのが一つ。
もう一つは、自分の身が危ないから、疑惑をそらす保身のためにやっているんじゃないのか、と見られているからです。
自身はすでに起訴されていますし(これで100万ウォン以上の罰金有罪確定になったらおしまいです:以下の先記事参照)、検察の手が李在明(イ・ジェミョン)さんの側近に伸び、次々と「落ちそう」な情勢となっています。
最も重要と見られるのは、最側近とされる人物、李華泳(イ・ファヨン)元国会議員が2022年09月28日※に収賄容疑で逮捕されたことです。
※2022年09月23日に電撃的に逮捕令状が請求されました。
↑逮捕された李華泳(イ・ファヨン)さん。李在明(イ・ジェミョン)党首の最側近とされる人物です。
この李華泳(イ・ファヨン)さんは、『SBW』(サンバンウル)という企業から約4億ウォンの賄賂と政治資金を受け取った容疑で逮捕されました。
Money1を長く読んでいただいている読者の方は、『SBW』(サンバンウル)と聞いて「?」と思われたかもしれません。あの『双竜自動車』の買収に名乗りを上げたこともある、韓国では有名な衣料品メーカーです。
今回逮捕された李華泳さんは、李在明(イ・ジェミョン)さんが京畿道知事だった時代に、平和副知事と道傘下の国際展示場・運営会社『KINTEX(キンテックス)』の代表を務めました。
2022年10月06日、水原地検は『社団法人 東北アジア平和経済協会』に家宅捜索に入ったのですが、この団体は2008年に李華泳さんが設立したものです。
李華泳(イ・ファヨン)さんは、京畿道の平和副知事になる2018年07月までこの団体の理事長でした。
ちなみに現在『社団法人 東北アジア平和経済協会』の理事長は、『共に民主党』の代表を務めたことのある李海瓚(イ・ヘチャン)さんです。
この李海瓚(イ・ヘチャン)さんがまた札付きの人物で、学生活動家上がり。親盧武鉉系のシンクタンクで活動した経験を持ち、2007年03月に北朝鮮を訪問。金永南最高人民会議常任委員長と会談を行っています。
つまり、北朝鮮とべったりな左派の大物です。そもそも1987年には左派メディア『ハンギョレ新聞』の創刊発起人を務めた人なので筋金入りです。
この『SBW』(サンバンウル)絡みの収賄事件から透けて見えるのは、韓国の運動圏上がりの左派政治家による癒着の構図です。
日本ではあまり報じられませんが、李華泳(イ・ファヨン)さんは2017年に『SBW』(サンバンウル)の社外取締役を努めており、その時以来、李在明(イ・ジェミョン)さんと『SBW』(サンバンウル)の関係について疑念が提起されてきたのです。
ここにきて、李華泳(イ・ファヨン)さんが逮捕されたということは、検察は『SBW』(サンバンウル)絡みの人物についても調査していると見なければなりません。
本丸はもちろん李在明(イ・ジェミョン)さんですが、芋づる式に、今まで隠されてきた大きな絵図が明るみに出る可能性があります。
(吉田ハンチング@dcp)