ウォン安がかつての通貨危機時水準まで来ていますので、韓国では資金流出が懸念されています。
韓国の株式や債券を保有していても為替差損を出す可能性が高まるので、外国人投資家が資金を引き上げます。この資金流出が奔流になると、当然ウォン売りドル買いが加速しますので、ウォン安がさらに進行し、外貨の流動性が絞られてしまいます。
キャピタルフライトを起こさないように細心の注意が必要です。
2022年10月13日、待っていた「2022年09月の国際金融・外国為替市場動向」が『韓国銀行』から公表されました。
以下をご覧ください。
2022年09月
株式:-16.5億ドル
債券:-6.4億ドル
小計:-22.9億ドル2022年01~09月
株式:-109.9億ドル
債券:+135.4億ドル
小計:+25.5億ドル
これは「買収 – 売却」で純買い越しを求めていますので、数字がマイナスになっているということは、売却の方が多く、つまりそれだけ市場から資金が抜けたことを示しています。
2022年09月、ついに外国人投資家は株式、債券両方の市場で資金を抜きました。抜いた金額は計「22.9億ドル」(約3,360億円)です。
ご注目いただきたいのは、2022年は09月まで株式・債券合わせて累計で「+25.5億ドル」しかプラスになっていないことです。
外国人投資家は韓国の株式・債券市場に資金投入をほとんど行っていません。
注目はこの後、韓国市場からさらに資金を抜くのかどうかです。
(吉田ハンチング@dcp)