韓国の貿易赤字傾向が続いておりこれが暗雲をもたらしています。
現在、韓国の貿易収支が赤字傾向となっているのは、資源価格の急騰によって輸入金額が増大しているからです。資源や中間財を輸入しなければ製品を作れませんので、輸入金額を抑えるのは至難の業です。
「なら輸出を伸ばそう」と韓国政府が発破をかけているというわけです。
2022年11月11日、韓国の関税庁から「’22年11月1日〜11月10日の輸出入の現状」が公表されました。以下をご覧ください。
↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください。2022年11月01~10日
輸出:177億500万ドル(-2.8%)
輸入:197億5,500万ドル(-6.7%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-20億5,000万ドル2022年01月01日~11月10日累計
輸出:5,948億5,000万ドル(+9.8%)
輸入:6,324億5,000万ドル(+22.2%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-376億ドル※( )内は対前年同期比の増減
11月も貿易赤字で始まりました。ただ、まだ現時点では「-20億ドル」ですから、そこまで大きな金額ではありません。
ご注目いただきたいのは、輸入が対前年同期比で「-6.7%」となっていることです。輸入金額が下がるのは、(貿易赤字が拡大しないという意味で)いいことがですが、「輸入は外国からする消費」です。
消費が弱るのはいいことばかりとは捉えられません。
また、注目に値するのは「半導体の輸出」が弱っていることです。輸出品目別に対前年同期比の増減を見ると以下のようになっています。
品目別の輸出状況
石油製品:+64.0%
乗用車:+31.8%
半導体:-26.9%
無線通信機器:-13.2%
精密機械:-16.5%
半導体頼みになってきている韓国の輸出ですが、その半導体が対前年同期比で「-26.9%」と大幅減です。これは非常に懸念される結果です。
さらに輸出相手国です。
主要輸出先別の輸出状況
中国:-25.4%
アメリカ合衆国:+21.0%
EU:+6.8%
日本:-9.1%
ベトナム:+1.2%
最大の輸出相手国である中国ですが、対前年同期比で「-25.4%」と大幅減少です。
対中国輸出が縮小傾向にあることは韓国にとって大問題です。先にご紹介していますが、韓国は対中国貿易でもうからなくなってきているのです。
韓国はこれまでの金額規模の貿易黒字を維持したいのであれば、中国以外の市場を開拓しなければなりません。でも、どこを?
(吉田ハンチング@dcp)