韓国輸出の衰亡「下り最速伝説」

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小ネタかもしれませんが、韓国経済にとって最重要な輸出についてですのでご紹介します。

Money1でもしつこくご紹介しているとおり、韓国政府は尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領からして「全ての政府機関が産業通商資源部になったと思って輸出を増やすことに注力してほしい」と号令をかけています。

「原発と防衛産業にも注力し、私も営業を行う」とも述べており、これなど韓国の皆さんが大好きな「ワシも討って出る」ですが、それほど「輸出」について危機感を持っているわけです。

通関ベースとはいえ、2022年12月も20日までですでに貿易赤字は「64億2,700万ドル」。2022年01月01日~12月20日の累計赤字額は「489億6,800万ドル」で、年間貿易赤字「500億ドル」達成まであと約10億ドルと迫っています。

貿易黒字・赤字(貿易収支)は、「輸出 – 輸入」で求めますので、資源価格の急騰・中間財の値上がりなどで輸入が減らない以上、輸出を増やすしかないわけです。

その意味では、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の号令は合理的です。

しかし、お気の毒なのは、第4四半期は半導体に寒風が吹いており、韓国を代表する鉄鋼メーカーである『POSCO(ポスコ)』が台風に沈むなど、「どの輸出製品が増えるのよ」という状況に陥っていることです。

尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が「原発と防衛産業」と言及しているのは、主力輸出品目ではなかったものに注力しましょうということに他なりません。その意味でも尹錫悦(ユン・ソギョル)の言葉は合理的ではあります。しかし、残念なことに原発と防衛装備の輸出はそう簡単に決まりません。

ともあれ、輸出金額はとりあえず2022年11月まではデータが出ています。対前年同期比の増減がどのように推移しているのかをグラフにすると以下のようになるのです。


↑2021年04月~2022年11月の「輸出金の対前年同期比での増減」推移

2021年05月は「+45.5%」でしたが右肩を下げ、2022年09月の「+2.7%」を最後にマイナスに転落。輸出は前年割れとなりました。11月は「-14.0%」まで進んでいます。

もちろん、2021年の輸出金額が対前年同期比で大きく伸びたのは、コロナ禍の2020年の比較しているからという「基底効果」が含まれています。しかしながら、(通関ベースとはいえ)貿易赤字が連続し(以下参照)、このような下りになっているのは事実です。


↑12月はまだ締まっていませんが赤字は確定です。2022年01月01日~12月20日の累計赤字額は上記のとおり「489億6,800万ドル

尹錫悦(ユン・ソギョル)政権が「輸出だー!」と発破をかけているのも無理はありません。

(吉田ハンチング@dcp)

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