アメリカ合衆国メディア『Wall Street Journal』に興味深い記事が出ていいます。何かとお騒がせな『Tesla(テスラ)』の総帥イーロン・マスクCEOが、同社の株式でインサイダー取引を行ったのではないか、という疑惑を呈しているのです。
記事の主旨はこうです。2023年01月02日、『テスラ』は2022年第4市販の出荷台数が当初の目論見を大幅に下回ることを発表しました。これによって翌日、01月03日の市場では『テスラ』株は下掲のとおり、8.8%も下落しました。
5%を超えていますので暴落といっても差し支えないレベルです。ところが、マスクCEOは12月12~14日の3日間のうちにテスラ株2,200万株を売却していたのです。
平均売買価格は1株当たり163ドルで、売却代金は35億8,600ドル。約36億ドルです。
この売却タイミングは非常に気になります。業績悪化の発表前に「高いうちに売ってしまえ」と考えたのではないのか――というようなドンピシャのタイミングです。
投資家に状況を予想させるような情報公開も2カ月前の10月以降出してはいませんでした。これはインサイダー疑惑を持たれても仕方がないでしょう。
いまだ同紙の記事だけで『SEC』(米国証券取引委員会)は何のコメントも出してはいませんが、なかなか興味深いお話です。
(柏ケミカル@dcp)