アメリカ合衆国と中国の対立が深化し、特に半導体をテコにしてデカップリングの動きが大きくなっています。
米中の間で困っているのが韓国で、中国には『サムスン電子』と『SKハイニックス』のファウンドリーがありますし、中国は半導体の世界最大市場。中国のにはにらまれたくありません。
とはいえ、合衆国のいうことを聞かないと安全保障、経済面で締め上げられてしまいます。
中国と完全に手切れはできず、さりとて合衆国も怖い。
韓国が気にしているのは、特に半導体産業の行方です。国の輸出を支えるものですので、米中対立でこれがどうなるのか? 韓国はこれからも利益を上げ続けられるのか?です。
『全国経済人連合会』が興味深いリポートを出しています。
「合衆国への半導体市場」において、中国から合衆国への輸出が縮小する中、では韓国の輸出は増加したのか?――です。
リポートの結論は以下の各国シェア比較で一目瞭然です。
中国は2018年の「30.2%」から「2022年:11.7%」まで、シェアは急減しました。
ところが、韓国は「2018年:10.8%」から「2022年:12.6%」まで、わずか1.8%しかシェアは上昇していません。
中国が失った「18.5%」のシェアはどこが埋めたかというと、最大の受益者は「9.7%」もシェアを上昇させた台湾です。ベトナムも「7.3%」シェアを上昇させています。
韓国は中国の失地をほとんど奪えなかったのです。残念ながら。
(吉田ハンチング@dcp)