韓国「大統領選挙後に100兆の請求書が来る」

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韓国で「双子の赤字」懸念が指摘されています。貿易赤字財政赤字です。

これは、韓国産業通商資源部が「12月の貿易収支は赤字でした」と発表したことに端を発しています。

ただし、貿易収支(輸出 – 輸入)は、輸出絶好調という話ですので、急騰している資源価格が下落傾向になればさほど心配はいらないのではないか――とされています。もちろん資源価格が旧に復するかどうかが、いつ下落するのかが問題なわけですが。

むしろ、財政赤字の方が深刻に懸念されています。

大統領選挙後にくる100兆ウォンの政府債務

なぜ韓国政府の財政赤字が懸念されるかというと、まず「文在寅政権下で組んだスーパー予算の後遺症」です。政府の予算にも一種の下方硬直性(下げるのが容易ではない性質)があって、一度予算を拡大させると元に戻すのが困難なのです。

以下をご覧ください。韓国政府予算(支出)の推移です。

2022年にはとうとう「607兆7,000億ウォン」(約608兆ウォン)に達しました。

そもそも文政権が始まった年には「400.7兆ウォン」だったので、文大統領は政府の支出をほぼ1.5倍に膨らましたのです。

ではその間、韓国経済は大きく飛躍し、政府の収入も1.5倍になったのでしょうか? 答えはNOです。

収入が増えないのに支出を増やしているので、つまり財政赤字が膨らんでいるのです。

「2022年までは拡大基調で」としてきた文大統領ですが、2023年から予算を急に減らすことができるでしょうか。これは望み薄です。増やした公務員、公的機関などを「来年はバッサリなくします」なんてことができないからです。

大統領選挙後にくる100兆ウォンの政府債務

これも問題なのですが、さらに恐ろしいものがきます。

現在大統領選挙に向けて、次期大統領候補が公約としている「ばらまき」です。

いろんな名目で、中小企業、個人事業主を支援、所得の脆弱層を支援などと、自分が大統領になったらお金をまく――というのを公約としています。

政府与党『共に民主党』の統一大統領候補・李在明(イ・ジェミョン)さんこそ最もばらまき公約の多い人ですが、すでに100兆ウォンの支援と大声を上げています。野党『共に民主党』の統一大統領候補・尹錫悦(ユン・ソギョル)さん陣営からも「50兆ウォン」の声がかかっています。

当然、このようなお金は予算に入っていません。

お金は湧いて出ませんので、赤字国債と発行して……となります。その分の負債が政府に増えるというわけです。

すでに韓国政府には巨額の請求書が積まれている状態といってもいいのです。誰が大統領になるかで請求金額は変わりますが、李在明(イ・ジェミョン)さんが次期大統領になった場合、100兆ウォン規模になるでしょう。

ですので、貿易赤字はひとまず置くとしても、韓国政府の財政赤字がひどくなるのは約束された明日なのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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