2023年10月11日、『韓国銀行』が「2023年08月の国際収支統計」のデータを公表しました。以下をご覧ください。
2023年08月
貿易収支:50億6,090万ドル
サービス収支:-16億270万ドル
第1次所得収支:14億6,680万ドル
第2次所得収支:-1億1,520万ドル
経常収支(上記4つの合計):48億980万ドル⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「ECOS」
08月は約48億ドルの黒字となりました。
2023年01~08月の経常収支の推移は以下のようになります。
当月が黒字になったのは、貿易収支が約51億ドルと黒字額を伸ばしたからです。経常収支の黒字約48億ドルとほぼニアリーイコールですね。
韓国の経常収支黒字は、貿易収支が大きな黒字にならないと達成できないことを示しています。
2020年01月~2023年08月の輸出金額と輸入金額の推移をグラフにすると以下のようになります。
貿易収支は「輸出 – 輸入」で求めますから、貿易黒字を出すためには、上掲グラフでいうと、青の輸出金額の線がオレンジの輸入金額の線より上になければなりません。
また、貿易収支は「青の線とオレンジの線の差」ですから、十分な黒字を出すためには青の線がオレンジの線からできるだけ上に離れていた方がいいわけです。
上掲のとおり、2022年07月にはオレンジの線が青の線の上になるようになり、赤転。この5カ月でようやくそれが黒転し、2つの線の差が大きくなってきました。
ただし、これが以前のように「十分な貿易収支黒字を確保できるようになる」のかは様子を見ないと分かりません。
韓国としては「貿易収支:約48億ドル」では困るのです。2022年08月は「-41.4億ドル」でしたので回復したとはいえますが、そんなマイナスの時と比較して安心していては仕方ありません。
なにせ、
2020年08月:70.0億ドル
2021年08月:61.9億ドル
あったのですから。
2023年08月の貿易収支は、2021年比で「-22.5%」、2020年比で「-31.4%」なのです。
(柏ケミカル@dcp)