韓国メディア『朝鮮日報』がおっかしな記事を出しています。しかも日本語版で。
韓国は日本と比較して非常に詐欺が多いといわれます。事実です(後述)。「これは本当なのか?」と韓国を擁護するための記事なのですが……以下に記事の一部を引用してみます。
(前略)
このような側面から見ると、「韓国は日本に比べ詐欺事件10倍起きている」という事実も異なった見方ができる。国連犯罪動向調査によると、日本の20年の詐欺犯罪発生件数は3万468件で、韓国の8.6%にすぎない。
10万人当たりで計算すると、日本は24件で、韓国の683件と比べると3.5%にすぎない。
19年の犯罪全体に占める詐欺の割合が日本が4.3%であるのに対し、韓国は30.1%とはるかに高い。
それで「大韓民国は詐欺共和国なのか」と恥ずかしくなる。
しかし、日本の司法機関は個人の告訴・告発を簡単に受理しないほか、訴訟よりも交渉と調整を通じて問題を解決することをはるかに好む日本の文化的特性を考慮すれば、韓日の詐欺犯罪の差は数字よりはるかに小さい可能性がある。
(後略)
「韓国は日本に比べ詐欺事件10倍起きている」といわれることに対しての反論なのでしょうが、最後の「日本の文化的特性を考慮すれば、韓日の詐欺犯罪の差は数字よりはるかに小さい可能性がある」という結論は、全くの書き手による推測です。
間に出てくる、書き手が自分で挙げている数字は――、
2020年 詐欺犯罪発生件数
日本:3万468件
韓国:35万4154件
です。10万人当たりにすると、
2020年10万人当たりの詐欺発生件数
日本:24件
韓国:683件
――です。
「韓国は日本に比べ詐欺事件10倍起きている」どころではありません。
10万人当たりの詐欺事件発生件数は、書き手が自分で挙げているとおり、韓国は日本の約28.5倍です。
これを「日本の司法機関は個人の告訴・告発を簡単に受理しないほか、訴訟よりも交渉と調整を通じて問題を解決することをはるかに好む」から、日韓の差は「はるかに小さい可能性がある」などとしています。
よしんば日韓の差が縮まるとしても、なぜ「はるかに小さい」などと言えるのでしょうか。
韓国を擁護したいためにおっかしな、根拠のない推測をしています。この書き手が自分で挙げている数字からも分かるとおり、「韓国が日本よりも詐欺大国である」のは本当です。
(吉田ハンチング@dcp)