2023年11月20日、韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が「中国の行動」について懸念の声を上げた旨の報道が出ました。これに対して中国はすぐさま反応。
中国外交部の定例記者ブリーフィングで以下のような問答がありました。
『新華社』記者:
韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は11月20日のインタビューで、中国は東アジアの自由、平和、繁栄を促進する上で重要な役割を果たしていると述べた。また、「中国が北朝鮮およびロシアとの三国協力を追求することは、国連憲章、安全保障理事会決議、その他の国際規範に明白に違反しており、中国の国際的な評判と地位を高めることにはつながらない。
中国は東アジアと国際社会の自由、平和、繁栄を高める上で重要な役割を果たしており、韓国は相互尊重、互恵、共通の利益に基づく健全で成熟した中韓関係の発展を一貫して主張してきた。
インド太平洋地域では、北朝鮮の核の脅威、台湾海峡や南シナ海の緊張など、複数の地政学的リスク要因が存在する。
韓国政府は常に、台湾海峡の平和と安定、南シナ海を含む地域のルールに基づく海洋秩序の確立の重要性を強調してきた」と述べている。これに対する中国のコメントは?
毛寧:
関連する報告書に留意しています。責任ある大国として、中国は常に国際問題や地域問題で重要かつ建設的な役割を果たしてきたことを強調したい。
中国は自国の責任と利益について明確であり、何をし、何をしないかについて他国から指図される必要はない。
台湾の問題は、純粋に中国の内政問題であり、外部のいかなる力によっても干渉されることは許されない。
南シナ海問題については、中国とASEAN諸国はこの問題に対処する能力、自信、知恵を持っている。
韓国は南シナ海問題の当事者ではないし、この問題に加わる必要もない。
そもそも『新華社』の記者が質問に立っていることからしても出来レースなわけですが、毛寧報道官の回答は強烈です。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の懸念に対して、「他国から指図はされない」と一蹴。台湾問題は内政問題であるし、南シナ海の問題については「韓国は首を突っ込むな」と突っぱねました。
尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の懸念の全否定です。
このような状態で日中韓外相会談が行われたとして、本当に実のある内容になるのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)