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韓国のソフトパワーは世界イチ!

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2024年10月04日、『IMF』(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)が面白いワーキングペーパーを出しました(以下がその表紙)。

これは各国のソフトパワー(soft power)を計測するための指標を提示し、これを使って為替のボラティリティーとの関係を見てみようという「試み」です。

そもそもソフトパワーというのは、何かというと、あの有名なナイ先生が提唱した概念で、

国家や組織が他国に対して強制力を用いずに、文化・価値観・政策の魅力を通じて影響を与える力のこと

をいいます。

アメリカ合衆国の著名な政治学者Joseph Nye(ジョセフ・ナイ)。

今回の『IMF』のペーパーに記載された説明を以下に引きます。

(前略)
一方、ソフトパワーとは、強制や報酬を使わず、魅力を通じて望む結果を得る力を意味します。

国際関係において、ソフトパワーは物質的資源を超えた無形資源を捉える分析概念です。

デジタル化によって権力の分散が国内外で加速する中、ソフトパワーは相互接続された世界の成果を形成する上で、ますます重要になっています。

この論文では、1990年から2021年までの各国の状況を対象に、29の指標に基づいた新しい「グローバル・ソフトパワー指数(GSPI)」を提示します。
(後略)

⇒参照・引用元:『IMF』公式サイト「Measuring Soft Power: A New Global Index」

ソフトパワーというは、目に見えない力なので基本計測などできません。主観的にならざるを得ないし、公正で客観的な指数化できることなど、そもそもできるのか?――なのです。

今回『IMF』のワーキングペーパーが提案するのが「GSPI(Global Soft Power Index:グローバル・ソフトパワー指数)」というわけです。

今回新しく提示するGSPIがどのようなものかというと、

(前略)
1990~2021年の各国のデータに基づき、6つの次元

商業、
文化、
デジタル、
教育、
国際的影響力
制度

から構成される新たな「GSPI」を開発しました。GSPIは、次の3段階の手順で構築されています:

1.変数の正規化
2.正規化された変数のサブ指数への集約
3.サブ指数の最終的な複合指数への統合

このアプローチにより、国ごとのソフトパワーの違いを詳細に分析し、時間を超えた比較が可能になります。

面倒くさい話はともかく、このGSPIで各国のソフトパワーを計測した結果、どうなったかというと――以下をご覧ください。

なぜか、韓国が世界一ソフトパワーが大きい国となりました。

このワーキングペーパーでは

「低ソフトパワー国では、実質為替レートの変動とソフトパワーの関係が、中・高ソフトパワー国と顕著に異なります。

全体のGSPIは為替変動の説明には統計的に有意でないものの、「文化」と「国際的影響力」の要素はほとんどの統計レベルで関連が見られました」

と書いているのですが、為替のボラティリティーとの関係性うんぬんの前に、まずこのGSPIは本当に信用がおけるのかについて疑念を持つ人が多いのではないでしょうか。

傑作なのは、韓国メディア『朝鮮日報』ですら、「”韓, 소프트파워 세계 1위”… 진짜?(韓国、ソフトパワー世界1位」…本当?)というタイトルの記事を出していることです。

さすがに韓国一の大手メディア『朝鮮日報』だけあって鵜呑みにはしなかった模様です。

そもそもこの新指標「GSPI」なるものの妥当性が検証されなければならないでしょう。

(吉田ハンチング@dcp)

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