2024年10月24日、ポーランドのH.E. Dr. Andrzej Duda(アンジェイ・ドゥダ)大統領が韓国を訪問。
韓国メディアからは、「韓国兵器をたくさん買ってくれるカモが来た」といわんばかりな報道が出ています。
例えば『Chosun Biz』は以下のように書いています。
(前略)
この日、ドゥダ大統領は金副会長(金東官キム・ドングァン)さんのこと:引用者注)と共に、K9自走砲などの主要生産ラインを視察し、ハンファとポーランドの防衛協力の拡大策について議論しました。また、『ハンファエアロスペース』が製造する各種武器の実機デモンストレーションも観覧しました。
金副会長は、ドゥダ大統領に最新の戦闘型装甲車レッドバックや、ポーランドに提案している張保皐-III(KSS-III)バッチ-II潜水艦を紹介しました。
さらに、航空エンジンや小型合成開口レーダー(SAR)衛星も視察したドゥダ大統領は、同社の陸・海・空を統合した防衛ソリューションに驚きと満足を示しました。
(後略)
ドゥダ大統領は、慶尚南道昌原特例市にある『ハンファエアロスペース』の昌原3事業所を訪問しました。同社によれば外国首脳がこのような事業場を訪問したのは今回が初めて――とのこと。
韓国メディアは、韓国の防衛産業について非常に興味を持っている――となっています。
↑2024年10月24日、ポーランドのドゥダ大統領は韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領と会談。
筆者などは、購入契約をしてしまったが武装が全く付かないことが判明し、ポーランドでも大問題になっている「FA-50の件」で直談判があったのではないか――と邪推しますが、いかがでしょうか。
↑少人数会談および拡大会談が行われました。さあ何が話し合われたのでしょうか/写真は韓国第20代大統領室が提供(上掲も)
※ただし「FA-50」の製造元は『KAI』(韓国航空宇宙産業)です。
韓国側としては、もっとたくさん韓国産の兵器を買ってくれ――という話を山ほどしたのでしょうが、「安物買いの銭失い」になりますから、ポーランドさんは「やめておく」のがオススメです。
ポーランドメディアは「北の風船が爆発」と報道
ポーランドメディアでは傑作な報道が出ています。同じドゥダ大統領の訪韓についてですが、例えば以下のような具合です。
水曜日未明(ポーランド時間では火曜深夜:引用者注)、ソウルの大統領府の上空で、北朝鮮から飛来した風船に取り付けられていた袋が爆発し、中にあったチラシが散布されました。
このチラシは韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領とその妻、金建希(キム・ゴンヒ)を批判する内容でしたが、危険物ではありませんでした。
「現代のマリー・アントワネット」
チラシには、金建希夫人が豪華なハンドバッグを牧師から受け取ったとされるスキャンダルが描かれており、彼女のジュエリーへの愛好心を揶揄して、「現代のマリー・アントワネット」という表現が使われていました。また、尹大統領が「北朝鮮が核兵器を使用すれば北朝鮮政権の終焉につながる」と警告したことも批判されていました。
風船の再来
この数か月間、韓国の大統領府上空に北朝鮮の風船がたびたび飛来しています。初めて確認されたのは2024年07月24日で、05月以来30回の飛行が確認されています。これまでは、ゴミ(紙くず、古着、プラスチックなど)が搭載されていましたが、今回はプロパガンダチラシが初めて使用されました。
この事件は、ポーランド大統領アンジェイ・ドゥダの訪韓当日に発生しました。
ただし、ドゥダ大統領と夫人が尹大統領夫妻と会談する正午(現地時間)の会談前の出来事でした。
(後略)⇒参照・引用元:『Polskie Radio 24』公式サイト「Wybuch nad pałacem prezydenckim w Korei. Duda jest tam z wizytą」
北朝鮮のう◯こ風船が、自国大統領が訪韓した当日にやってきたと報じています。しかし、内容物は尹錫悦(ユン・ソギョル)夫妻を中傷するチラシでした。
これは、明らかに「ドローンを使って平壌にまかれた“金正恩批判のビラ”」への報復です。
北朝鮮はビラをまいたドローンを鹵獲しており、これは韓国軍が使っているのと同型のドローンだ――と非難しています。
韓国軍は最初は「そんなことはしていない」「ウチのドローンとは形状も異なる」と反論していたのですが、これがどうも嘘でした。
上掲のような画像が公開されていたのが発見されたからです。
ポーランド大統領が訪韓したというのに、北朝鮮のう◯こ風船が大統領府に到達しました。爆弾じゃなくて良かったですよ。
(吉田ハンチング@dcp)