以前からお伝えしているとおり、韓国株式市場では外国人投資家による「株式の売り越し」が続いています。以下のとおり、本日03月30日(金)も10:46の段階で「1,305億ウォン」を売り越しています。
⇒データ引用元:『finance.naver.com』「投資家別売買動向」
https://finance.naver.com/sise/sise_trans_style.nhn
※上掲データは2020年03月30日10:46現在のものです。
外国人投資家の売り攻勢はすさまじいもので、2020年03月30日、韓国メディア『毎日経済』に「金融危機よりも激しい外国人売り…『さらに売り』も」という記事が出ました。
同記事によれば、今回の外国人投資家の売りは月間ベースではすでに史上最高値に達しているとのこと。2008-2009年の韓国通貨危機時をはるかに上回っているのです。
重要な数字を引用します。
<<外国人投資家の「売り」比較>>
2008年10月、KOSPI時価総額「566兆ウォン」に対して「4兆5,900億ウォン」の売り
2020年03月、KOSPI時価総額「1,156兆ウォン」に対して「12兆ウォン」の売り2008年10月:時価総額の「2.71%」の売り
2020年03月:時価総額の「2.75%」の売り※2020年は03月27日まで
⇒参照・引用元:『毎日経済』「金融危機よりも激しい外国人売り…『さらに売り』も」
※強調文字は筆者による(以下同)
市場関係者の間では、「時価総額の1%」が売られれば「セリング・クライマックス」とされますが、2020年03月、外国人投資家はそれを突き抜けて韓国株式を売り続けてきたわけです。
また、ここまで売りが継続しているので、
2020年02月末時点での外国人保有株式時価総額:520兆ウォン※
2020年03月27日時点での外国人保有株式時価総額:436兆ウォン⇒「90兆ウォン」の減少
となっており、これはいかに外国人投資家の売りがすさまじいかの証左です。売ったため、外国人投資家の保有株の時価総額は90兆ウォン減っていますが、まだ「436兆ウォンある」とも考えられ、状況によってはさらに売り続けることがあり得ます。
実際、同記事の中でも
「まだコロナ19拡散による変動が続いているので、外国人の売りは、累積ベースでより出てくることもある」と述べた。
とイ・ジョンビンIBK投資証券首席研究員の言葉を引いています。
上掲のとおり本日も初動段階では「売り越し」ですので、03月末にどのような決着になるのかは注目に値します。
※2020年02月末時点での外国人の株式保有時価総額は、以下の記事で引いた聯合ニュース記事内の「545兆ウォン」と数字が合いません。なぜ「25兆ウォン合わない」のかは不明です。
(柏ケミカル@dcp)