韓国・李在明が「自分だけ特別」不動産取引 ⇒ 07月末までに売買契約を成立させねば……せや!

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今回はちょっと長い話になります。事情を説明すると長くなる案件なので、冒頭でお断りを入れておきます。誠に申し訳ありません。

韓国では不動産取引がしにくくなっています。不動産価格の上昇が政権の命取りになることが分かっているので、大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんの政権が、不動産価格を抑えるための施策を一生懸命行っているからです。

何をしているのかは過去記事でまとめていますので、ここでは割愛します。

その施策の一つが、「複数の不動産を所有することを認めない」というものです。

為政者は率先垂範でなければなりませんが、李在明(イ・ジェミョン)さんが夫婦で所有していた不動産を売却したのですが――これが国民の批判を受けています。

何があったのかをまとめておきます。

・売買価格は29億ウォン

・2026年07月14日に売買契約

・07月16日に買主2人へ所有権移転
同日、李在明大統領夫妻を債権者、買主を債務者として、債権最高額17億7,000万ウォン根抵当権を設定

・買主は現在所有する別の住宅を売り、2026年10月ごろ残代金を払う予定と報道されている
・売却された部屋には、保証金約11億3,000万ウォンの賃借人が居住していると報じられている

まずこの李在明(イ・ジェミョン)さんによる物件取引を考える際に、当該物件が「再建築事業の対象」だった点を理解しなければなりません。

面倒くさくない方は以下の説明を読んでください。面倒くい方は次の小見出しまで飛ばしていただいても大丈夫です。

■対象物件は「第1期新都市・再建築先導地区」の一部だった

李在明(イ・ジェミョン)大統領夫妻が所有していたのは、京畿道城南市盆唐区藪内洞の陽地村・錦湖1団地の専有面積164平方メートルの住戸です。

陽地村では、錦湖・清邱・漢陽など複数の団地をまとめて建て替える統合再建築事業が進められています。

既存の約4,392戸を、最高37階、約6,839戸の大規模団地に建て替える計画で、2024年11月には韓国政府の「第1期新都市再建築先導地区」に選定されました。つまり、盆唐の再建築事業の中でも、比較的早く事業を進める対象です。

したがって、今回売られた住戸の価値は、現在の古いマンションの価値だけではありません。

買主にとって重要なのは、

現在の住戸を取得すること

再建築事業に参加し、将来の新築マンションを受け取れる地位を取得すること

――でした。

この後者が、韓国でいう再建築の「組合員地位」または「分譲権」に相当します。

■「再建築物件を買う」のと「現金清算物件を買う」のでは価値が違う

再建築事業の対象住宅を買ったからといって、買主が必ず新しいマンションを受け取れるわけではありません。

買主が再建築事業上の権利を適法に承継できれば、古い住宅を提供する代わりに、追加負担金などを支払って再建築後の新築住宅の分譲を受けられます。

しかし、権利を承継できなければ、買主は再建築事業の参加者にはなれず、原則として所有する住宅の価値を金銭で精算される「現金清算」の対象になる可能性があります。

両者の違いは大きいです。

権利を承継できる買主
将来の新築マンションを取得できる可能性がある
権利を承継できない買主
新築マンションを受け取れず、金銭で処理される可能性がある

つまり、「再建築の新築住宅を受け取れる物件」と「現金を受け取るだけの物件」では、買主にとっての商品価値がまったく異なります。

■なぜ2026年7月中に登記する必要があったのか

陽地村では、信託会社を事業施行者とする方式で再建築が進められていました。代信資産信託は2026年07月02日、城南市に対して事業施行者指定を申請し、07月末ごろの指定告示が見込まれていました。

盆唐区は投機過熱地区に指定されているため、再建築物件の組合員地位の譲渡には制限があります。信託方式の再建築では、事業施行者の指定後に物件を取得すると、買主が再建築上の地位を承継できなくなる可能性がありました。

したがって、買主に再建築の権利を渡すためには、

事業施行者指定の告示が出る前に、売買契約だけでなく、買主への所有権移転登記まで終える

必要があったと見られます。

単に07月中に契約書へ署名すればよいのではありません。登記簿上の所有者を買主へ変えておくことが重要だったわけです。

■李在明夫妻には「長期保有者の例外」がそのまま適用されない恐れがあった

再建築の地位譲渡制限には例外があります。投機過熱地区でも、一定期間以上保有・居住した一住宅所有者などについては、組合員地位を譲渡できる場合がある――と規定されているのです。

李在明大統領本人は1998年にこの住宅を取得しており、非常に長期間保有していました。

ところが、2018年12月に持分の2分の1を金恵京(キム・ヘギョン)夫人へ贈与し、それ以降は夫婦の共同名義になっていました。

このため、李大統領本人の持分については長期保有要件を満たすとしても、金恵京さんの持分については、保有期間などの例外要件を満たさない可能性があったのです。

事業施行者指定後まで売却が遅れた場合、夫人の持分に対応する部分について、買主が再建築上の権利を承継できず、現金清算の対象になる恐れがあったということです。

この点が重要です。

指定告示を越えると、買主へ完全な再建築権利を渡せなくなり、物件の商品価値や売却可能性が低下する恐れがあった。

そのため、指定前に所有権移転を完了しなればならなかったのです。

■しかし買主は、代金を全額用意できていなかった

通常であれば、買主が29億ウォンの売買代金を全額用意し、残金を支払った日に所有権を移します。

ところが今回、買主は現在所有する別のマンションを売却し、その代金を受け取ってから、2026年10月末ごろに残金を支払う予定でした。

つまり、07月時点では、買主は通常の方法では残金を全部払えなかったとみられます。

ここで二つの事情が衝突しました。

・買主の買収資金がそろうのは10月ごろ
・再建築の権利を承継するには07月末の指定告示前に登記する必要がある

通常の売買手順を守り、10月まで所有権移転を待てば、再建築権利の承継に間に合わない可能性があったわけです。

07月末までに売買契約を成立させる必要があったので……

――というわけで、李在明(イ・ジェミョン)夫妻としてはどうしても07月末までにこの売買契約を成立させる必要がありました。

そこで裏技を使いました。根抵当権を設定して売買契約を成立させたのです。

この件のキモは「根抵当権」を設定した売買契約だったという点です。

根抵当権って何?

「根抵当権」って何よ?――という方が多いと思われますので説明します。

根抵当権というのは、

相手が金を返さなかった場合、その不動産を売却して、代金から優先的に回収できる権利

――です。

つまり李在明(イ・ジェミョン)さんによる今回の不動産売却は、単純な現金売買ではありません。

売買代金全額を用意できていない状態にもかかわらず、買主は先に所有権を取得できました。なぜそんなことができたかというと、李大統領夫妻は「未払い代金を回収するための担保として根抵当権を設定したからです。

要するに「後払いでもいいけど、もし払えなかったらその所有権を売却してお金を回収するよ」という契約だったことになります。

実に李在明(イ・ジェミョン)らしいやり口!

まとめると、こうです。

1.07月14日に29億ウォンで売買契約を締結
2.わずか2日後の7月16日に所有権を買主へ移転
3.受け取っていない残代金を担保するため、李夫妻を債権者とする債権最高額17億7,000万ウォンの根抵当権を設定
4.買主が10月ごろ残代金を払えば、根抵当権を抹消する

――という形を取って、07月末までの売買契約を成立させたのです。

さすが大統領、非常に優秀な法律顧問がついていると思わされますが、これを韓国メディアは(および野党・そして与党一部からも)――これは売主自身が買主に信用を供与する取引、すなわち「売主金融」じゃないか――と批判しているのです。

告示前なら、買主は再建築後の住宅を取得できる可能性を含めて物件を買えます。そのため、高額でも購入する動機があります。

一方、告示後に買主が再建築権利を承継できなくなれば、その物件は、

将来の新築マンションを取得できる物件

ではなく、

再建築時に現金清算される可能性のある物件

となり、買い手が付きにくくなったり、価格交渉で不利になったりする可能性があります。これをかいくぐるために、李在明(イ・ジェミョン)夫妻はアクロバティックな取引を披露したのです。

国民には規制をかけて不動産取引がやりにくくなるようにしている反面、自分は規制をかいくぐる手管を繰り出して取引した――というわけで、「ふざけんなよ!」という声が上がっても当然といえるでしょう。

天性のうそつきにして前科四犯の李在明(イ・ジェミョン)さんらしい態度だといえるでしょう。こういうのを左派・進歩系にありがちな態度「ネロナンブル(他人がやれば不倫、自分がやればロマンス)」といいます。

(吉田ハンチング@dcp)

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