先にご紹介したとおり、韓国政府は湖南地方に半導体ファブを4基造るという、水の供給量が全然足りないだろう――という計画をぶち上げてすっかり「できた」ものと誇っています。
これだけではなく、大規模なAIデータセンターを造るという妄想を膨らませているのですが、こちらも「できない」と韓国内から指摘の声が上がっています。
――というのは、半導体ファブもそうですが、韓国政府が主張するような大規模AIデータセンターを稼働させるための電力供給量が足りないと懸念されるからです。
韓国の場合、「原発を新設すればいい」とかいう単純な問題ではないのです。
Money1でもしつこくご紹介してきたとおり、送電網がまったく足りません。
文在寅政権時に「クリーネネルギー政策」にかぶれて、雨後の筍のように太陽光発電施設を造ったものの送電設備が足らないため、その30%が電力供給網に接続されていなかったほどです。
では現在はこの送電設備の不足は解消されているのでしょうか?
答えは「NO」です。
実際、韓国メディア『毎日経済』に本件を報じる記事が出ていますので、同記事から一部を以下に引きます。
AI需要の急増を受け、データセンター建設が急速に進んでいるが、電力不足などを理由に反対する声も大きい。専門家らは、安定的にAIデータセンターを建設するためには、何よりも安定した電力供給が必要だと口をそろえる。
(中略)
電力網のボトルネックも、解決すべき課題だ。
韓国エネルギー経済研究院によると、2024年時点で韓国国内にあるデータセンター165カ所のうち60.4%が首都圏に位置し、民間データセンターだけを見ると、首都圏への集中度は75.3%に達する。
研究院は、現在の問題は発電設備そのものが不足していることではなく、首都圏へ電力を送る送電線路が不足していることにあると診断した。
問題は、送電網の拡充も速度を上げられずにいる点だ。
『韓国電力公社』によると、第11次電力需給基本計画に盛り込まれた54件の送電網建設事業のうち20件が、住民の反対や地方自治体による許認可の遅延などにより、計画より遅れている。
江原道の新平昌変電所は、住民の反対により、完成時期が当初の2016年から2028年へと12年間延期された。
東海岸~東ソウル超高圧直流送電(HVDC)事業も、東ソウル変換所の増設が遅れ、完成時期が2019年から2027年へ延期された。
(後略)
送電網の拡充は焦眉の急なのですが、遅々として進んでおりません。計画を立てて「はい達成」で済むことなどありません。
韓国政府が掲げる「2035年までに18.4GW規模のAIデータセンター整備」という目標と、現実の電力インフラ整備との間に大きなギャップがあるのです。
この18.4GWというのは、『韓国エネルギー経済研究院』が2040年の総受電容量として見込んでいる6.9GWの「約2.7倍」。途方もない数字なのです。
そんなことが可能でしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)





