『朝鮮日報』がまた「センセーはこう言っている」みたいな記事を出しています。
18日に放送された朝鮮日報経済部のユーチューブ「朝鮮日報マネー」の「マネーが出会った人」は、保坂祐二(ホサカ・ユジ)『高麗大学』特任教授が語る第3回として、李在明(イ・ジェミョン)政権と日本の高市早苗内閣が、意外にも緊密なシャトル外交を続けている背景と、日本政治の隠された戦略を分析する内容で構成された。
当初、両国とも相手国に対して強硬な勢力が政権を握ったことから、大きな衝突が予想されたが、予想は外れた。李在明(イ・ジェミョン)大統領と日本の高市早苗首相は、互いに相手の故郷まで直接訪問して首脳会談を行うなど、友好的な姿を演出している。
これについて保坂教授は、その第一の理由として歴史的・文化的な違いを挙げた。
朝鮮侵略の先頭に立った長州(山口県)を基盤とする安倍晋三元首相とは異なり、高市首相は初代天皇が都を定めた奈良県の出身だ。
保坂教授は「豊臣系ではなく、天皇の正統性を継ぐ系統であるため、韓国に接する根本的な態度とアプローチが異ならざるを得ない」と分析した。
◇半導体素材の国産化で武器を失った日本…「韓国とは戦えない」
より根本的な原因としては、両国を取り巻く経済安全保障上の力学の変化が挙げられる。
保坂教授は「過去の安倍内閣は、韓国があまりにも追い上げてきているとの判断の下、これを牽制するため、半導体3大素材の輸出規制という武器を持ち出した」とし、「しかし、『サムスン電子』などが、日本が独占していたEUVフォトレジスト(半導体の超微細工程に使われる先端感光液)など、核心素材の国産化に見事に成功し、状況は完全に逆転した」と指摘した。
続けて「今や日本には韓国を叩く武器がなくなった上、中国と強硬に対峙しているため、孤立を避けるには韓国と手を組まざるを得ない立場だ」とし、「日本が本当に大きく心配しているのは、韓国が国産化した先端素材技術を、まだその能力を持たない中国に渡すことだ」と分析した。
統制力を失った日本が、表向きには融和的なジェスチャーを取りながら、水面下では徹底した計算の下で経済安全保障協力を求めているというのだ。
(後略)
もう何度だっていいますが、この保坂センセーというのは経済について何も知らないし、自分できちんと事実を知らない・調べない人です。
「長州(山口県)を基盤とする安倍晋三元首相とは異なり、高市首相は初代天皇が都を定めた奈良県の出身」という下りは噴飯モノの主張です。
高市早苗首相は確かに奈良県の出身ですが、「豊臣系ではなく、天皇の正統性を継ぐ系統である」は意味不明ですし、「だから韓国に接する根本的な態度とアプローチが異ならざるを得ない」というのは、どうつながるのでしょうか。
もう何度だっていいますが、保坂センセーの発言というだけで日本人の失笑を買いますで、保坂センセーを持ち上げてメディアに登場させるべきではないのです。
いい加減な保坂センセーの発言で日本人が恐れ入ったりすることないどころか、「ばっかじゃなかろか」と蔑まれるだけです。
また、『サムスン電子』などが、日本が独占していたEUVフォトレジスト(半導体の超微細工程に使われる先端感光液)など、核心素材の国産化に見事に成功――は大ウソです。
韓国にフォトレジストを開発している企業がないかというと、そんなことはなくて、例えば『東進セミケム』という会社です。
同社は韓国経済ウォッチャーの中では有名な会社で、2022年12月22日には以下のようなプレスリリースを出しています。非常に興味深いので以下にポイントを和訳します。
『サムスン電子』が、韓国企業が開発した先端工程用の極端紫外線(EUV)感光液(フォトレジスト、PR)を量産ラインに導入した。
2019年の日本の輸出規制を受け、国産化に総力を挙げてから3年で得られた成果だ。
『サムスン電子』は、1つの半導体工程(レイヤー)で東進セミケムのEUV PRを使用していることが分かった。
昨年、『東進セミケム』のEUV PR(フォトレジスト:引用者注)が『サムスン電子』の信頼性試験(クオリフィケーション)を通過してから1年もたたないうちに、量産ラインに適用されたことになる。
1つの工程は、『サムスン電子』の全工程のうちごく一部だ。しかし、全量を輸入に依存していた製品だけに、その意味は格別だ。
(中略)
サムスンがこの製品を実際の半導体生産に使用したことで、『東進セミケム』はEUV PRを量産レベルで国産化した最初の企業となった。
『ヨンチャン・ケミカル』、『SKマテリアルズ・パフォーマンス』などもEUV PRを開発しているが、まだ信頼性検証の段階には達していない。
『サムスン電子』が『東進セミケム』のEUV PRを追加導入するかどうかは、まだ決まっていない。
海外のEUV PR供給企業との関係など、考慮すべき要素が多いためだ。ほかのレイヤーでも東進セミケムのEUV PRが安定した性能を示すかどうかも鍵となる。
(後略)
2019年07月、日本政府は韓国に対して半導体製造に関わる素材の輸出を厳格化しました。
これに頭にきた当時の文在寅大統領は「日本には二度と負けない」と言い、「素材・部品・装備の国産化だ!」と大号令をかけました。
それから3年たって、この『東進ケミコム』はどうにかこうにかフォトレジストを完成。『サムスン電子』に導入してもらえるようになった――というプレスリリースです。
しかし自身で述べているとおり、「全工程のうちごく一部」。試しに使ってみるか――という話です。
では、保坂センセーが述べているような「状況は完全に逆転」したのでしょうか? 『東進ケミコム』やその他の韓国企業の製造してフォトレジスト製品が日本企業の製品を駆逐するようなことが起こったのでしょうか?
答えはもちろん「NO!」です。
韓国政府系の『韓国貿易投資振興公社』(略称「KOTRA」)が2025年に掲載した「日本の半導体製造用EUVフォトレジスト市場動向」によれば、世界市場のシェアは。
『東京応化工業』日本……31.6%
『信越化学工業』日本……30.2%
『JSR』日本……23.0%
『住友化学』日本……13.8%
『東進セミケム』韓国……1.4%
合計 100%
――のようになっています。
※データ出典:『KOTRA』公式サイト「일본의 반도체 제조용 EUV 포토레지스트 시장 동향」
「日本が独占していた」⇒「韓国が国産化した」⇒「状況が完全に逆転した」
――ではありません。
「状況は完全に逆転」して、「今や日本には韓国を叩く武器がなくなった」のだそうです。
保坂センセーはどこの時間軸の世界に生きていらっしゃるのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)






