南朝鮮で「ウォン高が異常に進んでいる!」という話が出ておりまして。それが、FRB(連邦準備制度理事会)の利上げが着実に実行されているのに「ドル高にならない! なぜだ」みたいな文脈で語られたりするのですが、「ドル・ウォン」みたいな特定の通貨ペアだけ見ていても分からないことがあるのです。
ドルは世界の基軸通貨ですから、自分自身以外の通貨とペアでレートが変動し、強弱がまちまちです。そこで、ドルが主要通貨に対してどれぐらい強さなのか、その価値を測るための指標(INDEX)が登場します。
このINDEXが「ドルインデックス(US Dollar Index:ドル指数とも呼ばれます)」です。FRBもこのINDEXを算出していますが、最も一般的なのはニューヨーク商品取引所「NYBOTのドルインデックス」(「DXY」と呼称)です。
※NYBOTは「New York Board of Trade」の略ですが、現在は「ICE Futures US」が正式名称です。
NYBOTのドルインデックス「DXY」は、6つの主要通貨を以下の比率で構成して指数化しています。その数値はリアルタイムで更新されます。
●DXYを構成する通貨・比率
ユーロ:57.6%
日本円:13.6%
英ポンド:11.9%
カナダドル:9.1%
スウェーデンクローナ:4.2%
スイスフラン:3.6%
ちなみにチャートを見てみると以下のようになります(『Investing.com』より引用)。
このチャートからも分かりますが、相対的に見るとドルは主要通貨に対して下落傾向にあったわけです。2017年09月辺りから上昇に転じましたが、また下落し、2018年を迎えています。
(柏ケミカル@dcp)