トランプ政権は貿易戦争を静かに続行しています。05月01日、アメリカのITC(International Trade Commissionの略:国際貿易委員会)は、英国・イタリア・スペイン・トルコ・韓国から輸入している炭素・合金鋼線材がアメリカの鉄鋼業界に被害を与えているとして、5年間最大で147.63%の関税を課すと発表しました。
「41.1%」の関税を課すとされた韓国では大騒ぎになっています。鉄鋼・アルミニウム材については関税を免れたので、今回の措置について「不意打ちだ」などの声が出ています。
かねてよりMoney1でも取り上げているとおり、韓国という国は輸出に頼りきった国で、このような輸出が妨げられるイベントが起こると大きな影響を受けます。特に相手がアメリカのような得意先の場合は。
韓国のウォンの動向(ドルウォン)を見てみると以下のようになります(チャートは『Investing.com』より引用:2017年05月02日-2018年05月02日)。
確かに急激にウォン高が進んだ後、ボックス相場的な動きとなっていますが、直近ではドルの価値が上がっているため「ウォン安」に触れています。ドルの強さを示す「DXY」を加えてみるとよく分かるのですが、以下のようになります(チャートは同『Investing.com』より引用)。
ウォン高で製品の価格競争力がなくなる、なんて嘆き節が聞こえてきますが、ドルの力が上がってきているのでそこまで心配しなくてもいいのでは?と見ることもできます(棒読み)。
(柏ケミカル@dcp)