韓国・文在寅大統領の任期はあと1年となりました。この任期の間、韓国政府の予算は(お金もないのに)拡大を続けてきました。
もちろん、コロナ禍があってお金をまかざるを得ず、そのために予算が拡大したという面はあります。しかし、コロナ前の2019年からの予算拡大は9%/年という高率となっています(補正予算を除いてこの数字)。
韓国政府が公表している「2020~2024年国家財政運用計画」によると、文政権最後の年、2022年の予算は(2021年比:6%増)となっています。
これを「2021年本予算:558兆ウォン」(約54兆円)に適用すると、2022年は「591兆ウォン」(約57兆円)になります。
6%で済めばいいのですが、直近3年間の伸びは「9%」。これを適用すれば「608兆ウォン」(約59兆円)と、韓国史上初の「600兆ウォン突破」です。
この予算を支える収入(歳入)があるのかという話ですが、もちろんありません。558兆ウォンの2021年度も足りていないわけですから、そのすぐ翌年になんとかなるわけないです。債券を発行してカバーするしありません。
政府債務をせっせと積み上げ、その分だけ国の信用が失われていくのです。文在寅大統領自身はあと1年なので、晴れ晴れと大統領府を去るだけかもしれませんが、残されたものは暗澹たる財政状況――ということになりそうです。
(吉田ハンチング@dcp)