2026年01月19日、中国の国家統計局が不動産関連データを公表したのですが、これが最悪の結果となっています。
中国経済はこれまで、
❶輸出
❷不動産
❸内需
――の3頭立てで成長してきましたが、このうちの不動産はいまや完全に沈没したも同然で、2025年もズブズブと沈み続けていることを示すデータとなっています。
まず以下が中国の国家統計局が公表した「全国固定资产投资(不含农户)」についてのデータです。
この「全国固定資産投資」には、
工場・設備(製造業の設備投資)
インフラ(道路・鉄道・港湾・電力・通信)
公共投資(政府・国有企業)
不動産開発投資(住宅・商業施設・オフィスなど)
民間投資(民営企業による投資)
――が含まれています。以下をご覧ください。
2025年の全国固定資産投資(農村世帯を除く)は48兆5,186億元で、対前年同期比3.8%減少した。
そのうち、民間固定資産投資は前年比6.4%減少した。
対前月比で見ると、12月の固定資産投資(農村世帯を除く)は1.13%減少した。
データ出典:『中国 国家統計局』公式サイト/以下同
グラフを見れば一目瞭然ですが、投資金額はずぶずぶ沈み続けています。以下が細目です。
どの項目もほとんど対前年同期比でマイナスですが、ご注目いただきたいのは、一番下の「外資」です。
外資の中国不動産の投資は対前年同期比で「-13.8%」となっています。
もはや外国企業は中国に投資などしないのです。
次にその中の不動産投資金額を見てみましょう。
2025年、全国の不動産開発投資は8兆2,788億元に達し、対前年同期比前年比17.2%減少した。
このうち、住宅投資は6兆3,514億元に達し、 16.3%減少した。
次に「新築商業住宅の販売と在庫」です。
2025年には、新築商業住宅の販売面積は8億8,101万平方メートルに達し、前年比8.7%減少した。
そのうち、居住用住宅の販売面積は9.2%減少した。
また、新築商業住宅の販売額は8兆3,937億元に達し、前年比12.6%減少した。そのうち、居住用住宅の販売額は13.0%減少した。
↑青の線が「新築商品住宅の販売額」、黄色の線が「新築商品住宅の販売面積」です。
販売額・面積ともに右肩下がりで止まっていません。
さらに「不動産開発企業の資金調達状況」です。
2025年、不動産開発企業の利用可能資金は9兆3,117億元で、対前年同期比13.4%減少した。
そのうち国内融資は1兆4,094億元で、 7.3%減少した。
外資導入額は25億元で、20.8%減少した。
自己調達額は3兆3,149億元で、12.2%減少した。預かり金・前払金は2兆8,089億元で、 16.2%減少した。
個人住宅ローンは1兆2,852億元で、 17.8%減少した。
ご注目いただきたいのは、外資からの不動産開発に投じられた資金がたったの「25億元」(ざっくり50億円)しかないことです。
その上、対前年同期比で「-20.8%」の激減です。
興味深いのは、中国人の住宅ローンの利用金額も「-17.8%」と急減しています。要するに、中国の皆さんも住宅を購入しようと考えてはいないのです。
需要が急減しているのですから、不動産市場が良いわけがないでしょう。
↑黄色のマーカー部分がご注目いただきたいポイントです。不動産投資が減少する中で、「未販売の住宅」すなわち「在庫」は、対前年同期比で「+1.6%」と増えています。住宅が売れないのです。外国からの資金利用は「-20.8%」、個人住宅ローンは「-17.8%」とどん底景気を裏付ける数字です。
不動産開発景気指数(国房景气指数)もずぶずず沈んでいます。以下をご覧ください。
この指数は、
100:景気が平常水準
100超:景気拡張(過熱方向)
100未満:景気後退(不況方向)
――と見ますが、これまたずぶずぶ沈んで2025年12月にはとうとう「91」まで低下しました。
中国東北部は目に見えて衰退が進行している――といわれますが、これを証明するデータがこの中にもあります。
以下をご覧ください。
中国の東北部では、不動産開発に投資される資金が対前年同期比で「-26.4%」も急減しています。
また新築住宅は他の地域より一桁少ない「3,194万平方メートル」しかありません。
――長々とお付き合いいただきましたが、今回のデータ公表で明らかになったのは(これで一応2025年が締まったので)、2025年も中国の不動産市況は最悪だったということです。
どんどん右肩下がりでしかも「止まらない」わけですから、壊滅的といってもいいはずです。
(吉田ハンチング@dcp)









