2021年はやたらと「○○不足」という惹句(じゃっく)が踊る年だと思われませんか? 台湾で水不足、アメリカ合衆国の半導体工場でも凍結で水不足、自動車産業で世界的に半導体不足。
今度は、韓国でなんと「セメント不足」です。
ここまでくると韓国メディアも面白がって取り上げているのではないか、その疑いもないではないですが、セメントの在庫が足らなくなっているのは事実です。
『韓国セメント協会』によると、
必要在庫:126万トン
確保在庫:50万トン
確保在庫:50万トン
で、全然足りないとのこと(76万トン不足)。
なぜ、こんなことになったのか、ひと言でいえば「コロナ禍からの回復が予想よりも速く、油断していた」からです。
セメント業界では「総貯蔵可能量:210万トン」あるのですが、そこまで多くは不要だろうと、在庫を60%としていました。
これが「210万トン × 60% = 126万トン」なわけです。
しかし、韓国のセメント需要は、2017年以降減少傾向でそこまで在庫がなくてもいいだとろうと、
0%を割り、2020年にはこれが「82万トン」まで減らしました。
ところが! 2021年に入って建築業界などで「セメントはよ!」と回復しだし、需給バランスが一気に崩れたというわけです。
まずいことに需要が減少したので、セメント運搬用の車両も減らしてきました。そのため、運搬車が足りずに輸送も滞りがちとのこと。
ここまでくると、「次はナニ不足なんだ?」と期待してしまいませんでしょうか?
(吉田ハンチング@dcp)