韓国株式市場では一部銘柄のみ空売りが許される状況が続いています。
韓国株式市場はいつまで「空売り禁止」を続けるつもりなのか
これは、コロナ禍に見舞われた2020年に株価が暴落し、韓国当局が慌てて「明日から空売り全面禁止」という措置を取ったことに端を発します。通常の開場時間が過ぎてからの発表でしたので逃げ遅れたトレーダーからは非難の声が上がりました。
全面禁止が2020年03月11日で、これが一部解禁(KOSPI200・KOSDAQ150に採用されている350銘柄のみ)となったのは、なんと1年2カ月後の2021年05月03日。2021年09月22日現在でも一部解禁です。
この韓国株式市場の無茶な話に、『MSCI』も「そんな先進国市場はない」と、韓国を先進国市場とは認定しない理由の一つに挙げたほどです。
で、今も枷(かせ)をはめている空売りをいつ元どおり、全面解禁とするかです。
金融委員会が「空売りは全面再開が望ましい」
Money1では何度もご紹介していますが、韓国では特に個人投資家から「外国人投資家が空売りするから株価が上がらないんだ」という、被害妄想にも似た怨嗟の声が根強くあります。
韓国の金融当局もこの声をある程度考慮しなければならないのですが、いつまでも「空売り一部解禁」では、韓国政府が大好きな「先進国」の呼称にはふさわしくありません。
2021年09月21日の韓国メディア『朝鮮日報』の記事によれば、韓国金融委員会はついに「空売りの全面再開」に向けての決意を固めた模様です。
以下に、同記事から「金融委員会が意見表明を行った部分」を引用します。
(前略)
今後、空売りが禁止されている銘柄もコロナ正常化の過程を見ながら完全再開することが望ましい
(後略)⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「金融上の『空売り完全再開が望ましい』」
というわけで、韓国の個人投資家の皆さんから非難轟々(ごうごう)かもしれませんが、ようやく韓国株式市場では「空売り全面再開」に向けて動き出すようです。
遅すぎますが。
(吉田ハンチング@dcp)