韓国与党『共に民主党』の統一大統領候補となった李在明(イ・ジェミョン)さんですが、自身にかけられた「城南・大庄洞(テジャンドン)の開発事業」疑惑については「自分は一切関係がない」と突っぱねています。
しかし、次々と新証言が出ており、決定的な証拠はないものの「実は李さんが関与していたのではないのか」――と国民から疑いの目を向けられているのです。
李さんは「自分は潔白であり、いくらでも調べればいい」などとうそぶいているのですが、その割に……「特検の設置」については「やだ!」と拒否しています。
韓国の「特検」は恐ろしい。ただし設置は国会で決める
特検というのは「特別検察官」のことです。
大統領の家族や政府高官など、要人の調査を行うときに特別に設置されます。政治的な中立が求められる捜査のために、検察局とは別に置かれるのです。
ただし、特検を設置するには、過半数の議員が出席した国会で、過半数が賛成しないとできません。
李さんは、国会で圧倒的多数を占める政府与党『共に民主党』の大統領候補です。同党が特検の設置に賛成するはずがなく、実現不可能と見られています。
そのため、先にご紹介した尹錫悦(ユン・ソギョル)前検察総長は尹錫悦宣言の中で「必ず特検の設置を実現します」と述べているのです。
実際、政府与党には今のところ特検の設置に動く気配はありません。
特検は捜査対象にとっては恐ろしい調査官です。朴槿恵(パク・クネ)大統領も特検によって調査され、大統領の座から引きずり下ろされました。
国民の多数が「特検を設置せよ!」
2021年10月29日、非常に興味ぶかい調査結果が『韓国ギャラップ』から出ています。
「テジャンドン疑惑について特検を設置すべきか?」とアンケート調査を行い、結果を公表したのです。
1,000人アンケートの結果
李在明(イ・ジェミョン)は
「特別な恩恵を与えるため意図的に介入した」:55%
「特別な恩恵を与える意図はなかった」:30%意見保留:15%
⇒参照・引用元:『韓国ギャラップ』公式サイト
李在明(イ・ジェミョン)さんが意図的に関わったと考える人が過半数です。
次の質問・回答にご注目ください。
「特検を導入しなければならない」:65%
「特検を導入する必要はない」:25%意見保留:10%
※データ引用元は同上
上掲のとおり、特検を導入しなければならないと考える人は65%にも達しています。
面白いのは支持政党別に見た場合です。
「特検を導入しなければならない」と考える人
与党『共に民主党』支持者では:41%
野党『国民の力』支持者では:91%※データ引用元は同上
李在明(イ・ジェミョン)さんは、『共に民主党』の党員である統一大統領候補ですが、同党の支持者でも特検の設置に「41%」が賛成しているのです。
野党『国民の力』支持者では「91%」ですからこれは圧倒的といえるでしょう。
現在は全くそんな気のない政府与党ですが、果たして「特検の設置」に動くことはあるのでしょうか。この先の展開によっては、韓国ドラマよりはるかに面白いかもしれません。
実は、この件以外でも李在明(イ・ジェミョン)さんが逮捕されそうな案件はありますので。
(吉田ハンチング@dcp)