韓国文大統領が「キリスト教信者」に南北統一を訴える「統一すれば韓国はより強くなる」

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韓国文在寅大統領はカトリック信者です。

先にご紹介したとおり、韓国の大統領にはキリスト教信者が多いのですが、キリスト教の宗教的行事を大事にすることが多いです。国家的な行事では大統領も出席します。

2021年12月02日、第53回「国家朝餐祈祷会」が行われ、文大統領もスピーチを行いました。

わざわざバチカンに赴き、ローマ教皇に「北朝鮮を訪問すること」を直訴したぐらいですので、スピーチでも「朝鮮戦争の終戦宣言」につなげたいという自身の悲願をにじませ、南北統一について訴えています。

以下に、青瓦台・大統領府が公開した「文大統領スピーチ」の最後の部分を引用します。

(前略)

尊敬するキリスト教の指導者と聖徒の皆さん。

人間は苦難の中で神様の御心を悟ります。
人間は弱い存在ですが、お互いに頼って生きて強くなる存在です。

朝鮮半島の南と北も一つの生命共同体です。

一緒に暮らせばより健康になり、協力すれば豊かになります。

なにより大韓民国がさらに強くなる道です。

非核化の中の平和と繁栄の朝鮮半島を実現することは、もう一つの「公義と回復」です。

大韓民国と朝鮮半島の未来のために祈って、国民の心を一つに結集してください。

国家調教祈祷会に共にしてくださった皆さんに、もう一度感謝の気持ちを伝えます。 神様の恵みと祝福が常に共にあることを祈ります。 ありがとうございます。

⇒参照・引用元:『韓国 大統領府』公式サイト「国家朝餐祈祷会での大統領発言」

南北統一によってより健康的に、より豊かになるとしていますが、統一朝鮮ができたとして、東西ドイツ統一の例を鑑みるに、経済格差が余りにも大きいので南朝鮮の負担ばかりが増大するでしょう。

総体としては、北朝鮮に引っ張られて、より不健康、より貧乏な方向で平均化されるはずです。

ずいぶん前に統一朝鮮の費用試算をご紹介したことがありますが、南朝鮮がそれを負担できるわけはないので、文大統領が考える未来を実現するのは相当難しいと考えられます。

統一ドイツにかかった費用「約2兆ユーロ」から推計して、統一朝鮮には「約5兆ドル」(約556兆円)かかります。

この「約2兆ユーロ」は、2014年にベルリン大学のクラウス・シュレーダー教授が発表した数字。

同教授によれば、2兆ユーロの約60%が、新たな国民の社会保障費用に充てられました。統一朝鮮でも同様の事態になると考えられます。

次期大統領候補の二人も祈祷会に出席

興味深いことに、この第53回「国家朝餐祈祷会」には、次期大統領候補である李在明(イ・ジェミョン)さん、尹錫悦(ユン・ソギョル)さんも出席したようで、YouTubeに上がった動画で二人のスピーチを見ることができます(以下は『CHTV』の動画)。

舌鋒激しく非難の応酬を繰り広げているお二人が並んで座っているというのも、なかなかの珍景ではないでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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