韓国の文在寅政権も末期です。朝鮮戦争の終戦宣言を出させようと陰に陽に全力で工作を行ってきましたが、ここにきて諦めたのか?と思われる動きが出ています。
まず、韓国の外交部です。韓国メディア『毎日経済』が平和外交企画団長が下り、新たな人を公募していると報じています。
この平和外交企画団はアメリカ合衆国・トランプ大統領時代に米韓ワーキンググループを担当してきたのですが、バイデン大統領になってワーキンググループが解散。その後も、合衆国国務省と北朝鮮問題について折衝を行ってきました。
すでに米韓で合意しているという終戦宣言の文書も平和外交企画団の差配によるものとされています。『毎日経済』の報道が正しいのであれば、外交部は終戦宣言の工作について一区切りをつけたものと見られます。もし、本当に終戦宣言が出される可能性があれば、同組織のトップが交替することはないでしょう。
⇒参照・引用元:『毎日経済』「종전선언 한발 빼는 정부…외교부 담당 실무진 교체」
また、文大統領自身の発言から終戦宣言が見られなくなりました。
2022年01月03日に公開された文大統領の新年のあいさつでは「終戦宣言」という言葉は登場しておりません。
(前略)
発足当時、一触即発の戦争危機状況の中で、対話の道筋をつけて平和の道を作っていきました。まだ未完の平和であり、時には緊張が助成されることもありますが、朝鮮半島の状況はいつもより安定的に管理されています。
分断国家であり、戦争を経験した私たちにとって、平和よりも貴重な価値はありません。
平和は繁栄のための不可欠な前提です。
しかし、平和は制度化されなければ揺れやすいです。
最後まで頑張ります。
(後略)⇒参照・引用元:『韓国 大統領府』公式サイト「2022年新年のあいさつ」
「最後まで努力する」とは述べていますが、これまでの前のめりな姿勢からすれば一歩下がった発言です。
先にご紹介したとおり、鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官自身も「最後まで希望を捨てずに努力する」と述べていますが、これも上掲の文大統領と同様、結末が見えているかのような発言です。
韓国外交部は終戦宣言文は合衆国との間で合意されたとしていますが、合衆国はそれを認めてはいません。また、そもそも北朝鮮が終戦宣言について全くのスルー状態です。
いわば、終戦宣言については韓国の一人相撲状態に見えます。確かに実現すれば、文大統領のレガシーとなり、金大中(キム・デジュン)大統領のようにノーベル賞平和賞を狙えたかもしれませんが、直近の状況ではその希望は後退しているようです。
(吉田ハンチング@dcp)